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こまけぇこたぁいいんだよ!!  作者: 承り太郎
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星竜戦記クリスドラン 最後の希望

 クリスドランに決闘を申し込んだメタルドランは、クリスドランのあまりの堕落ぶりに嫌気が差し、決闘を切り上げた。

 その帰り道、偶然出会ったワイズマンの母親からワイズマンのクズっぷりを聴き、メタルドランは保護することを決意。カラミティパイレーツの空中要塞に連れ帰った。

 メタルドランから母親の話を聴いたメテオドランはクリスドランに怒りを燃やすのだった。


 カラミティパイレーツが母親を保護してから半年が過ぎた。


 息子の世話という負担が無くなり、母親は以前と比べて元気になった。その様子を見たメテオドランをはじめとするカラミティパイレーツのメンバーは喜んだ。


 そんなある日の朝。


「メテオドラン様!大変です!」


「どうした。シルバードラン」


「母親が部屋で首を吊りました!」


「何だと!?」


 悲劇は起きた。


「発見した時、既に手遅れでした……」


「やっと元気になったと思ったのに……。何故……」


「机の上に遺書がありました。読みます……」


 カラミティパイレーツの皆さんへ

 あの日、私を保護してくださり、ありがとうございました。

 もし拾われなかったら今日まで生きれなかったでしょう。

 ここに来てから半年。あれから考えたのですが、息子があんな風になったのは母親である私がきちんと子育てできなかったからだと思います。息子のために傷ついているにもかかわらず、皆さんに優しくされる度に罪悪感が強くなりました。

 これ以上、迷惑をかける訳にはいきません。母親の、大人の責任を果たすため主人のところへ行きます。どうかお許しください。

 今まで本当にありがとうございました。皆さんの優しさは決して忘れません。皆さんのご健康とますますのご活躍をお祈りします。さようなら。

 ワイズマンの母 モニーク・ロックハートより


「なんということだ……。我々の優しさが……。彼女を……」


「お袋さん……。あんたは何も悪くないのに……」


「せめて、せめて一言相談を……」


「いつも一緒だったのに……。何故気づけなかった……」


 星竜人たちが涙を流す。


「許さん……。許さんぞ!クリスドラン!母親を死に追いやってのうのうと生きるなど!絶対に許さん!」


 メテオドランが怒りに燃える。


「出れる者はすぐに出ろ!総力戦だ!母親の敵を討つぞ!」


「おおーっ!」


 怒りを胸に出撃してから五時間後。


「報告です。スパイダードラン、ジャガードラン、バットドラン、キャンサードラン、ベアードラン、ゼブラドラン、オクトパスドラン、トータスドラン、イーグルドラン、クロウドラン、ビートルドラン、ホッパードラン、ロブスタードラン、カンガルードラン、スコーピオンドラン、コーカサスドラン、アントドラン、タイガードラン、ピラニアドラン、クロコダイルドラン、タランチュラドラン、シャークドラン。以上、二十二名が死亡しました」


「二十人がかりでも勝てないのか!?何て強さだ!クソニートの癖に!」


「あとは我々だけか……」


 船長のメテオドラン、鉄壁のメタルドラン、報告役のシルバードラン、副船長のブロンズドラン、回復役のヒールドランがそれぞれ顔を見合わせる。


「勝てるのか……?」


「勝たねばならん!母親のためにも!」


「しかし、現実問題難しいですよ。我々だけで勝つのは」


「どうしたらいいんだ……」


「一人。心当たりが居る」


「メテオドラン様?」


「奴に勝てるかもしれない男を一人思い出した」


「誰なのです!?」


「アルケミー・フォーミュラ。二年前、我を隕石にぶつけた男だ。彼なら……。いや、彼の力を借りれば勝てるかもしれん。アルケミー・フォーミュラという男を探し出せ!」


「ははっ!」


 三日後。必死の捜索の末、カラミティパイレーツはアルケミーの居場所を突き止めた。


「この家で間違いないな?」


「はい。赤い屋根にソーラーパネルの家。間違いなくここです」


「よし」


 呼び鈴を鳴らす。


「どなたですか?」


 玄関の引き戸が開いてアルケミーが顔を出す。


「アルケミー・フォーミュラ。我を覚えているか?」


「この気配……。あの時のドラゴン!ここへ何しに来た!?」


「折り入って頼みがある。我々の話を聴いて欲しい」


「リロードを殺した貴様の話など聞くものか!帰れ!」


 引き戸が乱暴に閉じられる。


「ダメ、でしたね……」


「メテオドラン様。帰りましょう」


「……ああ」


 肩を落とした星竜人たちが来た道を引き返す。

 その光景をカーテンの隙間からアルケミーが見つめる。


 奴め。今さら何の用だ。


 その時、窓の外を鷹が飛んでいるのに気づく。


 あれはリロードか……。何故ここに……。


 鷹は星竜人たちが去った方向へと飛び去る。


「彼らの話を聴けと言いたいのか?リロード……」


 家を飛び出し、星竜人たちを呼び止める。


「待ってくれ!お前の話を聴かせてくれ!」


「……いいのか?」


「いいと言っている。俺の気が変わらぬうちに来い」


「分かった」


 そして、メテオドランはクリスドランの母親の顛末と現在の状況を話した。


「そういう訳で力を貸して欲しい。頼む」


 メテオドランが頭を下げる。


「リロードを殺した貴様を許すつもりはない。だが、哀れな一人の母親のために戦う貴様とその仲間たちを放っておけない」


「本当によいのか?」


「それはそれ、これはこれだ。共に戦おう。メテオドラン」


「ありがとう!アルケミー!」


 こうして共闘関係を結んだアルケミーとカラミティパイレーツ。

 果たしてクリスドランを倒し、見事母親の敵を討つことはできるのか。

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