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4-1 暗躍のセーラ

「リア充爆発しろぉぉぉ!!!」

「お、お前!息子がいる人間捕まえてリア充もくそもないだろお!」

「ええい!うるさあぁいぃ!!次元斬!!」

「ぎゃあ!まじで危ねえよ!」


 セーラ=レイクサイドです。ここはヒノモト国レイル諸島。今は夫のハルキ=レイクサイドの視察先を追いかけてきている所です。

「おっ、楽しそうな事してるな。」

この方はアイオライ=ヴァレンタイン王子、現王アレクセイ=ヴァレンタイン様の3男で実は最も王位に有力と巷では噂の方です。そんな方がハルキ様に近づいてきた理由は推して知るべしですよ。まあ、最も王位に近いと言われる理由がハルキ様なのですが。

「俺のこの想いを理解できん奴はぶった切ってやるぅ!」

「ちょ、今回は俺関係ない!」

「斬っても大丈夫な相手はお前だけだぁ!」

「んな!?めちゃくちゃな!でぇい!後悔すんなよ!」


 ハルキ様のお得意の連続召喚が決まったようです。なんでも切れるスキルを持つテツヤ様ですが、「当たらなければどうという事はない」が口癖のハルキ様はもっともやりにくい相手のようですね。大量のノームとアイアンドロイドに巻きつかれて手を思うように振れない所をワイバーンで捕まれて輸送されていきます。あっ、海に落とされましたね。

「お前なんかぁ!セーラがいないと何もできない癖にぃぃぃ~!」

どっぼーんといい音がしました。アイアンドロイドはどう頑張っても浮いてきそうにありませんが大丈夫でしょうか?

「何やら、昨晩と違って何かが吹っ切れたようないい表情をしているな。」

意外とこのアイオライ王子、見ている所は見ています。やはり、食にこだわりがある方は違いますね。

「ちょっと、ありましたが。もう大丈夫ですよ。」

「そうか。なら良い。」

あ、でも最後の一言で傷ついたみたいです。両手を地面について何やらぶつぶつ言いだしました。

「・・・知ってるさ、どうせ・・・・俺なんか・・・。」

・・・まあ、いつも通りという事ですね。



「ほっほっほ、坊ちゃまも友達が増えて、いい事ですな。」

ハルキ様もテツヤ様も浜辺で落ち込んでいらっしゃいます。時間がたてば元に戻るでしょう。

「フランさん、皆様をよろしくお願いしますね。」

「かしこましました奥方様。この命に代えてもお守りいたします。」

「あなた自身も含めて、よろしくお願いしますね。」

「これは、大変失礼いたしました。フラン=オーケストラ、先ほどのお言葉をしっかりと胸に刻みましてございます。」

「では、ユーナ!行きますよ!」

「はい!奥方様!」

ユーナがワイバーンを用意します。これでヴァレンタイン大陸に帰る予定です。エルライト領までつけば第5部隊がさらに3人護衛につく手筈になっているのです。

「アイオライ王子。」

「ああ、セーラ殿。気を付けてな。」

「ハルキ様は宰相に向いた性格をしておりませんよ。」

「!?」

「ただし、能力は他の誰よりもあります。あなたはハルキ様を使いこなせる器をお持ちでしょうか?」

「俺以外にいるとでも?」

「誰もいない可能性もありますよ。」

「精進する事としよう。しかし驚いたな。ハルキの周囲には有能な奴しかおらんのか。うらやましい。」

「それがハルキ=レイクサイドです。私の夫ですけどね。」

「・・・送る土産の量を増やさせよう。」

「楽しみにしています。」


 今度ハルキ様にお会いできるのはいつになるのでしょうか。昨日はハルキ様はずっと泣いておられましたから、あんまりお話できてないんですよね。また、魔道具通信でお話しすることとしましょう。使う魔石の量が多いってテトが言ってましたけど、それぐらいはテトが頑張ってくれるはずです。

「ハルキ様、また来ますね。」

「セーラさん、帰っちゃうの?」

「また来ますから。」

まだ、落ち込んでます。まあいつもの事ですから大丈夫でしょう。それに、私にはやらねばならない事があるのでした。


 ユーナのワイバーンが海の上を飛んでいきます。最近はパイロットゴーグルにも慣れてきました。ロージーを生む前はもっとたくさんドラゴンに乗っていたんですけどね。

「奥方様!もう少しでエルライト領です。」

「では、ヘテロたちと合流しましょう。」

「了解です!」

エルライトの町にワイバーンが降り立つ。すぐにヘテロたちがやってきた。私が来たことを察知したジンビー=エルライト様がぜひ館に招待したいとの事だった。

「ジンビー様がお待ちッス。今夜はここに泊めてもらうッスか?」

「ええ、できたらそうさせてもらいましょうか。エルライト領はランクの高い魔物と冒険者が多いから料理がおいしそうですね。」


 ジンビー=エルライト様の領主館はここで冒険者をしていた時によく見かけていましたが、中に入るのは初めてです。昔ながらの建物で非常にいい感じですね。落ち付きます。

「セーラ=レイクサイド殿。この度は我がエルライト領へようこそ。」

「ジンビー=エルライト様、ご招待ありがとうございます。」

「ハルキ=レイクサイド殿には国と領地と命を救ってもらった。奥方をお招きするのは当たり前の事です。本日はごゆるりとおくつろぎください。」


 意外にもジンビー様にとってハルキ様の印象はいいようです。それもそうですね、エレメント帝国の侵攻の際にエルライトの町は最後まで死守されました。エルライトの町を放棄するようにとの作戦もあったようですが、その作戦の意義もジンビー様は理解されていたのでしょう。レイクサイド領へヴァレンタイン軍が来たときもエルライト領は後方で待機していたそうですしね。


 ヘテロ率いるレイクサイド召喚騎士団第5部隊の評判も良いようです。やはり、戦場で活躍するという事はどんな評判にも変え難い物がありますね。

「ユーナはエレメントがせめて来た時はまだワイバーンもフェンリルも召喚できなかったッスね。」

「は、はい!私も戦いたかったのに残念でした!」

「戦いたいなんて言うもんじゃないッスよ。戦争はない方がいいッス。」

「これは・・・、「フェンリルの冷騎士」殿はもっと違う人と思っていたぞ。」

「よく言われるッス。でも、この前のヴァレンタイン軍がレイクサイド領に来た時に思ったッスよ。あの時は騎士団全員でヴァレンタイン軍を全滅させるつもりでいたッスけど、自分たちはハルキ様にはなんも敵わないって事を年に2~3回思い知らされるッス。」

「確かに、あの対応は見事と言うしかなかった。まさか、領地をすべて手放して大森林に移動するとは。それも民間はまったく手を付けず。領地経営もほとんど何もしなくても上手くいったとタイウィーンが言っておったぞ。」

タイウィーン=エジンバラ様はウォルターの諜報部隊にさんざん脅されてましたからね。

「全部が終わってからようやく気付いたッス。戦ってたら、今のこの状態はなかったッス。戦わないって選択肢は自分の中にはなかったッス。まだまだ未熟者ッス。だから、戦争はない方がいいッスよ。」

ハルキ様、あなたの心はみんなが理解してくれてますよ。


「さて、ジンビー=エルライト様。人払いをお願いしてもよろしいですか?こっちもヘテロ以外は退室してくださいね。」


さあ、私もがんばりましょうか。


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