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1-2 レベルアップと召喚契約と

 翌日、朝起きるとあることに気付いた。ノーム召喚が維持できているにも関わらずあまり疲労を感じていないのだ。

「じい、ハイ・ステータスを頼む」

「かしこまりました」


ハルキ=レイクサイド 16歳 男性

Lv 4

HP 90/90   MP 64/80

破壊 2  回復 1  補助 1  召喚 12  幻惑 3  特殊 0

スキル:なし


 なんてこった。召喚が上がっている。地味にHPまで上がっているのはレベルが上がったからだろう。しかし、問題なのは他にあった。MPがあまり減っていないのだ。どういうことだろうか。

「それはMPの自然回復を計算に入れてないからでございましょう」


 フランの指摘に納得する。睡眠とレベル上昇の関係で思ったよりもMPの回復量が上がっていたのだろう。たしかに寝ても回復しないのではいつまでたっても次の魔法が使えない。しかし、これは非常に効率の良いレベルアップの方法なのではないか?

「もちろん、レベルアップは最初の頃はすぐですけど、上がるにつれてレベルも上がりにくくなってきます」

 それはそうだろう。やはり早目に次の召喚獣を手に入れる必要がありそうだ。なぜハルキは貴族院でこれをしなかったのだろうか、理解に苦しむ。

 俺はこの方法で次つぎとノームを召喚し、レベルをあげていった。


 数週間後、ノームの数は10を超えるようになった。そろそろ護衛としては数が多すぎるな。これ以上の召喚は物理的にうざい。

「ハルキよ、これ以上ノームを召喚してはならんぞ」

 アランがうるさい。お前のせいで俺が将来を不安に思っているのだという事を分かっているのか? まあ、分かっていたら将来は不安にならないのだが。


「新しい召喚獣が欲しい、それとステータスを教えてくれ」

 フランはここ数週間の俺の成長に感無量といった感じだ。いままで駄目な御曹司でごめんよ、俺のせいじゃないけれど。


ハルキ=レイクサイド 16歳 男性

Lv 11

HP 160/160   MP 122/320

破壊 2  回復 1  補助 1  召喚 23  幻惑 3  特殊 0

スキル:なし


 ステータスを覚えて試している。やはりものすごい勢いでレベルが上がっている。ただし、朝の時点で結構な魔力を消費しているのはノームの召喚をやりすぎているのではないだろうか。今まではまだまだ魔力は残されていたと思うが。

「それはノームの維持魔力量が増えているのではありませんかな。その代わりノームの能力が上がっているはずです」


 いつの間に、確かに自分の眷属はステータスで見ることができるが召喚が3維持が2に上がっていた。つまり2倍の維持魔力量ということだ。これはきつい。すこし数を減らすこととしよう。護衛の数は7対とした。維持魔力量は7×2×24で336と、回復を考えるとなんとか維持できるだろう。

「いまのうちに新たな眷属を手に入れたい。何かおすすめはあるか?」

「ノームは特別です。これだけ魔力がすくなくてよい召喚獣はほとんどいません。次のおすすめはウンディーネでしょうか。水の精霊と言われており、何もないところから水を生成する能力を持ちます。飲み水が確保できますので、旅のお供に最適ですね。他はサラマンダーです。火の精霊で火を吹くことのできるトカゲです。あまり勢いはないのですが、旅に連れて行くと火種が必要なくなります」


 なんだか、召喚魔法は便利魔法のような位置づけだ。あれば便利だがなくてもなんとかなる。命の関わる場面にはちょっと適応しにくい。しかも破壊魔法の方が少ないMPで便利だ。これは人気でないのが分かる。でも、俺には召喚魔法しかない。


 それぞれ召喚魔力が100を超えているらしい。維持魔力も20とか、急に使い勝手が悪くなるな。ただ、召喚契約には火や氷属性の魔石があればなんとかあるとのことで、アランにお願いして保管庫の魔石を譲ってもらうことにした。


 まずはウンディーネからだ。ノームとは一段階ちがう存在とはいっても初級召喚獣であることには変わりない。氷の魔石に契約の羊皮紙を用意して呪文を唱える。


「我契約を望むもの也、我が魔力にて現れたまえ ウンディーネ」

 氷の魔石を置いた羊皮紙の上にウンディーネが姿を現す。大きさは赤ん坊サイズだ。ノームよりは少し大きい。この程度の召喚獣になると言葉が喋れない。こちらの要望を承諾するかどうかとなる。契約内容はノームと同じで、召喚と維持の魔力と引き換えに「ウンディーネができる範囲の事柄」だ。これを提示するとウンディーネはコクリと頷いた。契約成立である。お互いの魔力から羊皮紙に契約内容が映し出され、ウンディーネと共に消えた。魔石の質が悪すぎて契約を拒否されたことも過去にはあったらしいが、なんとか成功だ。つづいてサラマンダーも同じく成功させた。


 今日はがっつり魔力を使ったようだ。契約時に消費する魔力も馬鹿にならないな。今日はノームは消して寝ることにしよう。


ハルキ=レイクサイド 16歳 男性

Lv 13

HP 170/170   MP 42/360

破壊 2  回復 1  補助 1  召喚 26  幻惑 3  特殊 0

スキル:なし

眷属:ノーム、ウンディーネ、サラマンダー



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