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4-4 パーティー結成

「なあ、頼むよ。一緒にパーティー組んでくれよ、なあ。」

まさか、こんなに気に入られるなんて思ってもいなかった。

「君たちも冒険者ならば分かるだろう?命がかかっている仕事の中で、信用できる腕前の者たちとパーティーを組むってのは非常に重要なんだ。君たちからしたら僕らはまだまだなのかもしれないが、それだけの実力があれば大抵の依頼なんてこなすことができると思う。ランクも同じくらいだし、僕らにとってこれは逃してはならないチャンスなんだ。お願いします。」

ソレイユよ、君はそんなに喋るキャラじゃなかったよね。

「ほら、ソレイユがこんなに気に入るなんて初めてなんだ。お前らと一緒にいれば命の危険がかなり減るんだよ。依頼料は実力に合わせてこっちが4でそっちが6で構わないからさ。」

実力に合わせると2:8になるぞ。


「どうしましょうか、ハルキさん。」

「困ったね。」

「信用できないわけではないと思うんですけど、こっちにも事情がありますから。」

「うーん、下手な噂をされるよりは口止めしておいた方がいいかもしれないけど。」

「確かにそうですね。では、よろしいですか?」

「はい、お願いします。」

テーブルの下でやってた作戦会議は終了した。戻る時に頭をテーブルの角にぶつけたから痛かった。


「では、条件を飲んでいただけるなら、しばらくの間パーティーを組むということでどうでしょうか。」

「うんうん、いいよ。どんな条件だい?」

「まず、お互いの素性を探らないということが一つ。」

ピッと人差し指を立てて説明するセーラさんかわいい。

「また、分かった事とかがあっても他の方には絶対に言わない事。じつは私たちは訳ありなんでね。三つめは私たちはいつここを出るか分かりません。ある日突然いなくなることもあるかもしれませんので、それを了承してください。四つ目は・・・」

「うんうん、訳ありなんてここでは珍しくもないよ。」

「私たちは犯罪者ではありませんが私たちには追手がかかることがあります。それもかなりの高レベルの。」

それ、爺のことだろ。

「その際は絶対に私たちをかばったりしないでください。」

「え?なんで・・・?」

「あなた方が怪我をする可能性もありますが、現実には邪魔になりますので。」

おお、セーラさん。爺の追跡から本気で逃げるつもりだ。

「う、うん。分かった。事情は効かない約束だしね。それでいいよ。」

「では、よろしくお願いします。依頼料は均等で構いませんよ。」

「!?そうかい!ありがとう!よろしくね!」

ああ、こっちこそよろしくな。



 新たにパーティーを組んで初めて思う事があった。今まで、ハルキとしてもホープとしてもセーラさんも含めてお金に困ったことがなかったから、依頼料なんて気にもしていなかった。しかし、これからはカーラとソレイユが生活していかなければならない。という事は・・・。

「どういう事なんでしょうか?」

「ハルキさんが今まで通り冒険者をやればすぐにお金がたまるので、結局気にしないでいいという事です。」

さすがセーラさん。頼りになる。

「それで、今日はどんな依頼を受けようか?」

Bランクを中心に色々な依頼がある。特に討伐系が多いのはこの土地の特色だろう。

「ちなみに、私は新しい武器の素材がほしいと思っているんだ。それで前回はロックリザードから貴重な鉱石が取れればいいと思って依頼を受けた。」

なるほどね、そういう目的で依頼を受けてたのか。

「鉱石は貯まったし、あとは鍛冶屋に持っていく金があればいいから、今回は特にきまった依頼をする必要はないよ。」

「そうですね、私たちも装備は足りてますし、ハルキさんの新たな召喚の契約素材はこの依頼の中にはありそうもないですし・・・。」

ドラゴンだとかコキュートスだとかいれば新しい召喚獣もあまり欲しくはないかな。でも、ちょっと欲しいけど。

「だったら、ソレイユは?」

「俺は、この町にカーラと住む家が欲しい。だから素材よりも金額が高い依頼を受けたい。」

ひゅー、男前だな。

「じゃ、この「ロングホーンブル討伐」と「ワイバーン討伐」、「ホワイトボアの群れ討伐」くらいだな。」

「うん、分かった。どれにする?」

「いや、全部・・・。」

「全部?」




「だから、なんでワイバーンなんて召喚できるんだぁ!?」

「詮索禁止だ。」

現在、ホワイトボアの群れの中にアイアンドロイドを5体ほど召喚した所だ。向こうではロングホーンブルと魔物の方のワイバーンの死体をカーラとソレイユに解体してもらっている。

「私も行かなくてよかったんですか?」

「セーラさんは俺の護衛としてここにいて。」

アイアンドロイドをさらに5体追加する。ホワイトボアも15頭ほどいたのが次々と狩られてしまっている。狩り終えたホワイトボアを次々とワイバーンがカーラとソレイユの元に運ぶから、向こうはいつまで経っても仕事が終わらない。

「霊峰アダムスの麓の村の皆は元気かなあ?」

以前、霊峰アダムスの麓でレッドボアの群れを狩っていた際に、村人総出で肉の処理をしていたことを思い出す。

「さあ、ホワイトボアもほとんど狩りつくしたし、素材と討伐証明部位をはぎ取って帰還しようか?」

「あ、その前にお昼ご飯にしましょう。」

最近、セーラのお弁当の技術の向上が目ざましい。

「お前ら、おかしいぃ!!!」

カーラの突っ込みが草原に響く。


ハルキ=レイクサイド 19歳 男性

Lv 92

HP 1180/1180   MP 3720/3720

破壊 2  回復 1  補助 12  召喚 208  幻惑 3  特殊 0

スキル:逃避行・改

眷属:ノーム(召喚3維持1)

ウィンディーネ(召喚100維持10)

サラマンダー(召喚100、維持10)

ファイアドレイク(召喚200、維持15)

アイアンドロイド(召喚150、維持15)

フェンリル(召喚300、維持15)

アークエンジェル(召喚700、維持40)

クレイゴーレム(召喚1000、維持50)

アイアンゴーレム(召喚1200、維持60)

ワイバーン(召喚800、維持30)

レッドドラゴン(召喚2000、維持100)

ウィンドドラゴン(召喚1900、維持120)

コキュートス(召喚2500、維持150)


セーラ=レイクサイド 19歳 女性

Lv 49

HP 1810/1810   MP 1040/1040

破壊 55  回復 49  補助 55  召喚 1  幻惑 21  特殊 2

スキル:氷の加護

眷属:ノーム(召喚3維持2)


カーラ 27歳 女性

Lv 33

HP 1330/1330   MP 120/120

破壊 17  回復 23  補助 34  召喚 1  幻惑 1  特殊 0

スキル:なし


ソレイユ 29歳 男性

Lv 31

HP 660/660   MP 720/720

破壊 37  回復 20  補助 33  召喚 1  幻惑 8  特殊 0

スキル:なし


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