召喚士されし者 48・羽の襲来
お待たせしました。
いつも読んで下さる方々に感謝感激な今日この頃です。
無礼者を成敗してから3日。
俺達一行はこの旅の最初の難所、極彩の森に差し掛かった。
見渡せば色とりどりの木々たち。
・・・・・本当に、色とりどりだ。
赤とか緑とか黄色とか。そこまでは日本にもあったし普通なんだが、ここに群生している物はそう言うレベルではなかった。確認出来るだけで、ピンクだの紫だの青だの白だの、複数の色が混じったストライプやマーブルなどもあった。
あまりの多彩な光景に目がチカチカする。
「うおぉ・・・綺麗だけど、見てるの辛くなる光景だな。」
俺は御者台にてその風景を見ていたのだが、見ているのがきつくなってきた。
「ユーキ師範代。ご無理をなさらずに、奥で休んでいて下さってかまいませんよ。僕は1人でも平気ですから。」
隣で手綱を握るラーゴは心配そうに俺を見ていた。
「いいよ。御者は交代でする約束だろ。それよりごめんな?ユミスをコテンパンにして?」
「い、いえ、気にしないで下さい。それより先日は済みませんでした。ユミスがまたご無礼を・・・。」
「いいよ別に。気にしてないし。それよか、ラーゴも敬語とかしなくていいぞ。」
俺は幌を開きユミスを見る。
俺の視線に気づいたユミスが手を振る。
「どしたのユーキ~。交代する~?」
たった2日の旅の中で、ユミスは馴れ馴れしくなった。
これを適応力があると褒めるべきなのか、鶏頭の馬鹿と頭をひっぱたくべきか実に迷う・・・・いや、馬鹿だな。
あれだけ脅し、力の差を見せ、初日にひっぱたいたと言うのに。・・・・どうしてああして居られるのか。
「見ろ、あの清々しいほどの馬鹿を。あれがあれなのに、ラーゴが気を使いすぎる事ないぞ。ラーゴになら、ユーキちゃんと呼ばれても怒らないからさ。」
「・・・ははは。あの、申し訳ありません。ユーキちゃん・・・さん。」
「いいって別に。」
ラーゴはユミスのお兄ちゃんポジなのだろうな。
あのポンコツがやらかす度にフォローに入り、胃をキリキリさせているのだろう。苦労人のラーゴを見てると可哀想で仕方がない。
なんか出来る事はないだろうか。
・・・・・んー。
「俺の頭撫でるか?なんか癒し効果あるらしいぞ。」
まぁ、変態の言っていた事なので、どうだかは知らないが。
「━━いえ、お気持ちだけで。」
「まぁまぁ。騙されたと思ってやってみ。」
そう言われ、戸惑いながらも恐る恐る頭を撫でるラーゴ。
さわさわ、と優しい手つきがくすぐったい。
「わぁ。た、確かに癒されるかも知れません。なんか、ちっちゃい頃のユミスを思い出します。」
「お前、筋金入りだな。」
「・・・?」
「いや、分かんないならいいんだけど。」
コイツ、ユミス大好きだな、本当に。
「ギャァァァァーーーーーーーーーァァァア。」
突然甲高い声が響き渡る。
人の声にも聞こえるが━━━━
「極彩鳥かっ!?」
「はい!」
極彩鳥は極彩の森にしかいない、体長1メートルの翼鳥種の魔物である。別名ニビイロと呼ばれ、体毛が白く、翼が7色に染まっているのが特徴だ。戦闘能力はゴブリン以上のオーク以下と言う事なので、大したことはないのだが。
それは単体としての話であり、群れに遭遇した場合、話は変わる。
ギャァギャァと森中からニビイロの声が上がる。
「・・・・不味いですね。」
ニビイロは通常群れず単体で活動している。ただ、数年に1度、大型のニビイロをボスとしたクランを作る事がある。これが非常にやっかいなのだ。
ニビイロは群れになると縄張り意識が極めて高くなり、些細な侵入者すら許さず、攻撃的な行動に出る。特に人に対してやたら行動的で、魔物を追い掛け回していたニビイロが、人を見掛けた瞬間、標的を変え襲ってきた事があったらしい。
木々を抜け、ニビイロ達が上空に飛び上がる。
空は一瞬にしてニビイロの群れで埋まった。数にして数百はいるだろう。
その殆どが、眼下の俺達を凝視している。
「ユーキ・・ち、ちゃん。ここは僕が・・・。」
「いえ。それには及びません。」
背後の幌ががばっと開かれる。
中から完全戦闘体勢のシェイリアが出てきた。
あとロイドも出てきた。
「ユーキ様、ここは私が殺ります。」
「・・・つー訳だからよ、おちびシェイリアに任してやってくれねぇか?」
「・・・むぅ。」
まぁ、言い出すとは思っていた。
もとよりシェイリアは武祭出場の為、俺に実力を見せるつもりだったろうし。しかしなぁ・・・・。
「飛んでるヤツ行けんのか?」
シェイリアの強さがどれくらいなのかは、まだ正確には知らないのだが。それでも目の前に飛んでいる、ニビイロ単体よりは遥かに強いのは何となく分かる。
とは言えだ、今回はあまりにも分が悪い。
拳術家の一番の弱点はリーチの無さである。それは勿論シェイリアにも言える事だ。近距離戦闘ではその真価を発揮し、難なく圧倒できる相手だろう。しかし、今回の相手は、空を飛び弱いながらも遠距離の攻撃手段を持っている。リーチの短い拳術家ではマトモに戦う事すら出来ないはずだ。
「ユーキ様。それなりに勝算もあります。」
「俺もついてるからよ、頼むぜおちび。」
「・・・・わかった。じゃ2人に任せる。」
俺がそう言うと2人が頷いた。
「ユーキさん、いいんですか?!確かにニビイロは強くはないですが、あれほどの群れ相手では・・・!」
焦るラーゴを無理矢理座らせ、念の為にと幌の上にヤヨイを喚び出し控えさせる。
「大丈夫、2人は馬鹿じゃないし。それに俺も準備はしておく。」
さて。見せて貰おうかな、シェイリア。武祭の出場は簡単には認めてやらないから。
どうも、どうも。
最近のマイブームはワサビです。
の、えんたです。
投稿遅れて申し訳ないです。
ここ数日、夜アクセス出来ずに難儀しておりました。それに加え、別のやつを書き始めているしだいでありまして、遅れてしまいました。
え?こっちに集中しろって。そ、そうですね。でもね、あれなんです。
やってみたいんですよね。うん。
基本的には真紅を優先で書いていきますが、ちょっと、ちょっっっっとだけ遅れる事があるかもなので、ご承知願いたいのです。
では。




