召喚士されし者 95・待つ者、継ぐ者、眺める者
どうも、どうも。
趣味で小説もどき書いてるもんだ、な、えんたです。
久々にワイン買って見ましたが、お口に合いません。換わりに、オツマミにと買ってみたキャビアはお口に合いました。うまかたです。
でも、おかわりする気になれない程高かったので、二度と買いませんけどね!
さて、今回はロイドさんに始まり、ユミス、とある男達の視点でのお話です。
では
レイベウロスを見送った俺とシェイリアは、戦闘不能になった豚王一行とユミス達を連れて避難区域である北区に撤退を果たした。
道中、何度か魔物達の襲撃にあったが、流石におちびが暴れまわった後だけあって、その規模はかなり小規模な物になっていた。
北区に撤退した後は、ユミスはラーゴ達身内の様子を知る為に屋敷に帰り、俺とシェイリアはそのまま前線で闘う連中と合流する事になった。正直もうくたくたなので、安全な所でダラダラしたかった。だが、そんな事ぼやいたらシェイリアにぶっ飛ばされるような気がするので、心の中だけでぼやいておく事にする。
「シェイリアさん!」
前線の連中と合流すると、直ぐに目付きの悪い額当て男が駆け寄ってきた。後ろに熊みたいな奴を引き連れ、威圧感が半端じゃない。
声を掛けられたシェイリアは声を掛けてきた奴等に直ぐに気がつき、手をあげて「フリークさん!」と返事を返す。
「無事で良かった。東区に向かったと聞いて心配してたんだ。怪我は?」
「ご心配をおかけしました。私は大丈夫です。」
額当て男の鋭い目がどこか優しげに見える。
・・・・ん?まさか、こいつ。
「顎髭、なんも言うな。」
ある事を訪ねようと思ったら、後ろにいた熊に釘を刺された。
「・・・・まじか。」
「あぁ。察したなら、黙ってろ。それより、あの小娘と一緒に来たって事は、あのユーキの知り合いか?」
「ん?おちびの事知ってんのか?」
「まぁな。ユーキはどうしてる?あんだけ強ぇーんだ、心配するだけ無駄なのは分かってるが、聞かせてくれねぇか?」
んん・・・・。
聞かせるのは構わないが、こいつが何れだけユーキの事を知っているか分からない。
迂闊に話すのは、得策ではないかもしれないな。
「・・・・?なんだ、話せねぇ事か?なら無事かどうかだけで良い。」
「悪いな。何分おちびは秘密が多くてよ。仲間の俺とシェイリアでも知らねぇ事があるくらいなんだよ。取り合えず、無事だよ。」
「そうか、そりゃ良かった。」
厳つい熊男の顔が優しく・・・・おい。
「なんだその面・・・・・。」
「いや、お前には、何も教えねぇ方が良かったかも知れねぇ、って思っただけだ。」
「そりゃ、どう言う意味だ。あ?あれか。俺様が幼女趣味の変態だとか、思ってんじゃねぇだろうな!!?」
「なんだよ、違うのか?」
「違ぇよ!確かにユーキを嫁にする気はあるがな、少なくともそりゃ大人になってからだ。」
でも、ガキのアイツに好意抱いてんだろ。
まごう事なき変態じゃねぇか。
「囲い込みなんて猪口才な手段、おちびには通じねぇぞ。」
「あほか。そこは甲斐性の見せ所だろうが。メチャクチャ惚れさせて、向こうから頭下げさせてやるよ。」
フフン、と鼻息を荒く男は豪語する。
おちびがコイツと・・・・。
まぁ、無理だろうが、もし掛け合わせたら、なんか凄いの産まれそうだ。
「そういや、名前も聞いて無かったな。顎髭。俺様はガンレイっつんだ。お前は?」
「あ?お前、顎髭、顎髭って。お前にもあんだろうがよ。熊か。・・・・ロイドだ。よろしくはしねぇぞ。」
「はっ。そうかい。」
俺とガンレイの話に区切りがつき、二人でシェイリア達へと顔を向ける。
「フリークの奴等は・・・・話が、弾んでんな?」
「あれ、弾んでるか?」
「ユーキ様はですね。とても、ええ、とても!フリークさんを心配していらしまして!この騒ぎに片が尽きましたら、また会いたいとおっしゃってたんですよ!」
「え?おお。そう、なのか。それは、あの、シェイリアさんも?」
「勿論です!ユーキ様が━━━━」
「ほっとくか。」
「そうだな。」
俺とガンレイは二人をほっとく事にして、隔離壁の上へと登る。
警戒している連中に軽く挨拶をかわし街へと視線を落とした。
「ひでぇな。こりゃ。」
「そうだな。」
今や街は夥しい程の魔物の死体と、むせかえるような血の臭いで充満していた。
「空に浮かんでる訳わかんねぇもんが、気になるっちゃ気になるが・・・・知らねぇもん考えても仕方ねぇしな。魔物の波も一段落ついた。後は塀に近づく奴等を蹴っ飛ばして、魔術士共が根性みせて終わりだなぁ。たく、とんだ祭りになったもんだ。」
ガンレイは終わったように言うが、魔物を掃討したとしてもこの騒ぎは何も終わらないだろう。
街が受けた被害の規模は大きい。
実際、これを被害を受ける前までの状態に復興するとすれば、時間も労力も金も馬鹿にならないだろう。
今の街の惨状から、その費用を捻出出来るようには見えない。
それに、この街は大分前から観光業を中心に回っていた。
このような事件が起きた後、果たして以前のように観光客が訪れるようになるだろうか。
もし、そうならなければ、喩え復興が叶ったとしても、街は最大の収入源を失う事になり、途端に立ち行かなくなるだろう。
「本当、とんだ祭りになっちまったな。」
そう言えば、似たような事が前にあった。
ナダで起きた、巨人達の突然の侵攻だ。
突然攻めてきた巨人達。
もし、おちびがあの大軍を仕留めていなければ、俺達もナダの街で同じような事になっていたのかもしれない。
幸い、俺自身は根無し草。
居場所はどこへなりと変えられる。
けれど、そこに住む連中はそうは行かない。
少なくとも、一人の友人が路頭に迷う事になっただろう。
俺はその姿を想像し、もう一度街を見渡した。
「胸糞悪ぃな。」
小さく呟いた言葉はガンレイには届かず、口元でそっと消えていった。
◇━◇
「ユミスっ!!!」
心の臓が跳ね上がる程の大声が屋敷中に響き渡った。
声の主は直ぐに分かった。
友達のベルティーア・グランテ。
数少ない友人の一人であり、一流の魔法使いだ。
扉を吹き飛ばすような勢いで駆け込んで来たベルは、そのままあたしの胸に飛び込んできた。
「しんんんんんんんっぱい、したんだから!ユミス!空に変な魔方陣が浮かぶし、あんたは飛び出したまま帰ってこないしで、もぉ!!」
「あはは、ごめんね。それと、ありがとう。ベルにはこっちを任せっぱなしで━━」
「良いのよ!たまーの、あんたの頼みだもの!気にしないでちょうだい!それより、あれ何よ!」
ベルが指差した方向には、ユーキの召喚獣達がいた。
「えーと、友達の召喚獣・・・・?」
「はぁ!?召喚獣!?まじで!?」
「そんなに驚く事なの?友達は、その、普通にしてたけど・・・。」
ベルは一旦あたしから離れて、大きく溜め息を吐いた後、頭をガシガシと掻きむしった。
「あのねぇ。あんなのポンポン出せたら、世の召喚士は苦労しないわよ。あのでっかい鳥なんて災害級だって可笑しくないわよ!」
「へぇ、そうなんだ。」
改めて、ユーキは凄いんだと思った。
召喚士としても一流で、拳術士としても一流なのか。
喧嘩売っといて、よく生きて帰れたな、あたし。
「この騒ぎが落ち着いたら、その友達にも会わせなさいよね。まったく。こんなに召喚士の友達を作ってくるなんて、ちょっとは人付き合いが上手くなったのね。」
「・・・・・こんなに?」
あたしの言葉に、ベルが首を傾げる。
「そう、でしょ?」
「何が?」
「いや、何がって・・・。召喚士の友達の話よ。少なくとも二人、多くても四人いるんでしょ?」
「え?ううん、いないよ。一人だよ。召喚士の友達はユーキって言う女の子一人だけ。」
あたしの言葉を聞いて、ベルが沈黙する。
怪訝そうな目が次第に見開かれ、驚愕の色がそこに宿る。
「はっ!ふぁはっああぁぁぁぁ!?一人だけ!?あんた、それマジなの!?」
「え?えっ、そ、そうだけど。何か問題でも━━━」
「おおお、おお、お、大有りよ!基本的に召喚獣を使役出来る数は一人一体だけよ!それ以上は、契約を結ぶ魂が耐えられない!稀に、二体使役出来る人も、まぁ、いるにはいるけど。それだって、凄い事なのよ!それに、使役する召喚獣の強さは強くなればなるほど魂に負担をかけるのよ!こんな化物達を一人でなんて、あり得ないわ!!」
「あと二体、使役してるみたいなんだけど・・・・。」
「ふぁはっああぁぁぁぁ!?」
ベルは大絶叫をかまし、フラフラとあたしから離れていく。
心配だったので手を貸そうとしたが、掌を向けられて制止された。
「そんなの、あり得ないわよ。六体もなんて。そんな、だって、それじゃまるで」
ブツブツと呟いていたベルが、言葉を区切り息を飲んだ。
「ベルティーア様みたいじゃないの・・・・。」
「ベルティーア?それ」
貴女の名前でしょ?と聞こうしたが、ベルの鋭い視線で言葉を遮られた。
「あんたも知ってんでしょ?私の家が少しは変わってんのは。」
「うん。それは知ってる。」
ベルの家は変わっている。
魔法使いの家系で、色々な決まりがあって、子供の頃から厳しい教育を受けているのはずっと聞いていた。
「私の名前はね、大昔、私の一族が忠誠を誓った主の名前なの。召喚士の始祖と呼ばれる、紅王ベルティーアからね。」
「そうなの?」
「そうなの。私の一族はその名前を忘れない為に、産まれてくる女子にベルティーアの名前を与えるの。私のおばぁちゃんもベルティーアだったし、そのまたおばぁちゃんもベルティーアだったわ。お母さんは他家から嫁いできたから違うけどね。」
「そうなんだ。へぇ。」
「あんた、興味無いわね・・・・。まぁ、いいわ。私達の一族はそうやって、主の名前を次代に伝え、同時に主の功績を語り継いできたの。私も、私の子供が産まれたらそうするつもりよ。」
ベルはいつもより真剣な目で私を見つめる。
「そして、いつか。再びベルティーア様がこの地に現れた時、今一度の忠誠を誓って、今度こそ運命を共にするの。それが、ベルティーア様と共に死ねなかった我が一族が、脈々と紡いできた、たった一つの悲願なのよ。」
召喚獣に視線を移し、ベルは続ける。
「もし、もしもよ。あんたの友達が、あの人なのだとしたら。私達一族の悲願が叶うわ。お願いユミス、私をそのユーキって子に会わせて。」
「そ、それは良いけどさ。うーん。ベルティーア?だっけ?確かにユーキは凄い子だけど、そんなに立派な感じじゃ無いんだけど・・・。」
ユーキは確かに凄い子だ。でも、ベルがその身を捧げちゃう程の存在かと言われれば疑問だ。
「それはこっちで判断するわ。それにね、ベルティーア様も大概なのよ。やる事成す事ね。」
「そうなんだ。それなら、・・・・なくはないかも。」
ユーキもそう言う意味で言えば大概だ。
聞いた話、あたしと会う前にも何かやらしていたらしいし。
心の中でユーキを軽く貶していると、不意に空が光輝いた。
空に浮かんだ魔方陣が原因かと思ったが、それは違った。
光が走ったその場所はユーキが飛び去った方角、北の山脈だった。
何十本もの光の柱が空を裂くように走り、空を歪に照らした。
そして最後には、太陽が昇ったと思うほどの光が轟音と共に空を照らした。
「・・・・ユーキ?」
心当たりのある友人の名を溢し唖然と見上げていると、隣にいるベルが頭をかきむしった。
「はぁ、まったく。本当、凄いもん連れてきたわね。あんたは。」
◇━◇
ユミスやベル、エルキスタに住まう者が空に走った光を見上げている頃。
同じく空を眺める者達がいた。
エルキスタより遥か西方。
緑色の外装を纏った三人の男達だ。
「魔力爆発ですね。あれは。」
三人の中で最も背の高い男が呟いた。
すると、直ぐに隣にいた線の細い男が怪訝そうな顔で尋ねた。
「魔力?山脈向こうに見えましだが、そんな事があるですか、フォルガードさん?」
「私の探知にかかった以上、そうであるとしか言えませんね。信じ難い現象ではありますが。」
背の高い男に疑問をぶつけた男は、信じられない物を見るような目になる。
「やだなぁ。なんか、縁起悪いですよねー。エルキスタ大丈夫ですよね?それにしても・・・・さっきのって、やはりドラゴンですか?あの方角は確か、竜の谷もあった筈ですけど・・・・。」
「そう言う事になりますかね━━」
「ない。」
二人の会話を遮るように、黙りこくっていた男が口を挟む。
何処と無く気だるげに見えるその男は、「くぁ」と大きな欠伸を掻いた後、再び黙りこんだ。
「・・・・いや、そこは何か言いましょうよ!ツェーゼさん!なんでまた黙るんですか!」
「そうですよ、ツェーゼ。シュマの言う通りです。思うことがあれば言うべきですよ。認めるつもりはありませんが、一応、貴方が私達の[今回の]指揮官なんですから。」
二人に詰め寄られたツェーゼと呼ばれた男は、面倒臭そうに溜め息を吐いた。
「面倒臭い。代われ。」
「そう言う訳にもいかないでしょう。納得は出来ませんが、命令ですからね。」
「そうですよ!ツェーゼさんだけなんですからね!竜の谷の事を知っているのは!それにドラゴン退治したのですよね!ね!」
「直接戦闘はない。手伝いだけ。」
「十分ですよ。」
「そうですよ!」
「・・・・はぁ。」
ツェーゼは空を見上げ思い更ける。
「・・・・簡潔に、ドラゴンにも無理。」
「「はっ?」」
「竜の谷に棲んでる奴、精々がBランク、飛竜ワイバーン種。群れとしての行動する事を考えれば脅威。でもAランクに届く奴はいない。いなかった。環境的にも、産まれると思えない。」
「では、あれは?」
「最初に走った光なら、ブレスの可能性はある。俺がいたときには居なかった、もぐりのドラゴンが竜の谷にいついて、そいつが放ったとしたら、有り得る。でも、その後のあれは、絶対に無理。」
その言葉に話を聞いていたシュマが、不思議そうな顔でツェーゼの顔を見る。
「でも、あれ、さっきのは?」
「分からない。でも、少なくもと、赤の魔導師と共闘した、暴竜ジ・オ・アーズガルドでも無理。」
それまで、世間話を聞くような気軽さで話を聞いていた二人の顔色が変わる。シュマは頬を紅潮させ、フォルガードは目を見開いた。
「ジ・オ・アーズガルド!?あの、王都を襲った暴竜ですか!?大地を焼き払い、空を焼き尽くした、あの伝説の暴竜ですか!!ツェーゼさんが退治したのですよね?北都付近に隠れ棲んでいたのを!聞いてますよ!何十人もの英雄を失った、死の遠征!!」
「シュマ、少しは落ち着きなさい。しかし、人知の及びつかない魔力を持ち、天候すら操るあの暴竜でも無理だとは・・・・。あり得ない、と一蹴してしまいたい所ですが、見てしまった手前、そうも言えませんね。」
騒ぐ二人を横目に、ツェーゼは東の空を眺めた。
ツェーゼ・バランはアスラ王国騎士団[草]部隊所属の騎士として、様々な戦場に参加してきた。
暴竜ジ・オ・アーズガルド討伐の遠征部隊の一員として参加した事を始め、伝説になぞらえた魔物達や、普通の騎士には手に負えないような強者達と闘ってきた経験があった。
直接戦闘は勿論、援護や指揮官補佐、斥候としての能力も高く、その上頭も回る為に作戦参謀として活躍した事さえあった。
なんでもそつなくこなすツェーゼは、様々な場面に引っ張り出されては、それに見合う功績と苦労を重ねてきた。
尤も、ツェーゼの部隊は存在事態が秘匿されている為、彼の功績もその苦労も、極一部の者しか知らない事であるが。
そんなアスラ王国騎士きっての歴戦の騎士ツェーゼにして、目の前で起きた事は己が目を疑うような光景だった。
夜の空をあれほど迄に照らす魔力爆発。
自分達が同様の現象を作り出す為に、どれだけの魔力が必要になるのか。平均的な保有魔力値を知っているツェーゼにとって、それは想像すら躊躇われる程の事であった。
遠くに見える山脈を眺めながら、ツェーゼはかつて共闘した、ある大英勇の姿を思い出した。
暴竜ジ・オ・アーズガルの討伐に最も貢献し、尚且つ己れの召喚獣として使役してしまった、あの大英勇[赤の魔導師]アルベルト・バートン。
「赤の、あんたなら、出来るか?」
ツェーゼはそれだけ呟くと、気持ちを切り替える。
そして重い腰をあげて、未だ騒いでいる二人の首根っこを掴み歩き出した。
「うぐぇっ!?ちょ?!ツェーゼさん!!」
「ぐぇっ!ツェーゼ!!」
「何が起きてるか、分からない。急ぐぞ。」
歩き出したツェーゼは考える事を止めた。
今すべき事は、主より託された使命を果たす事だからだ。
ツェーゼは進む。
懐に封書を抱え、エルキスタに向けて。
ユーキちゃんがメイドさんになるよ
の
コーナー に
ユーキ「しゃららーん!」どやぁ
ロイド「げぇ!?またかよ!」
シェイリア「しゃ、しゃら、しゃららーん」ナミダメー
ロイド「巻き込み事故が起きてやがる」
◇━◇
ユーキ「ご主人様、ご主人様」トコトコ
シェイリア「///ご、ごひゅ、ご主人様」ボソボソ
ロイド「お、おう。なんだよ」
ユーキ「お給金の話からしようか」ドン
シェイリア「し、しましょうか」
ロイド「ろくに働きもしねぇくせに、そこだけはしっかりしてんな、おい」
ユーキ「日当、金貨三枚!」ドドン
ロイド「ばっかじゃねぇの」
シェイリア「あの、お給金とか、その、いらないので、雇わないで下さい」ボソボソ
ロイド「はぁ?なんでだよ」
シェイリア「いえ、そうしたら、この格好も終わりですから・・・・って、ユーキ様が」モジモジ
ロイド ユーキ「・・・・シェイリア、採用」
シェイリア「!?」
◇━◇
ユーキ「ご主人様、ご主人様」トッコトコトー
ロイド「お前は首にしたんだけど?」
シェイリア「お、お茶です」モジモジ
ユーキ「まぁまぁ、そう言わずに。いい目を見せてやるから、な?」ナァナァー
ロイド「いい目ってなんだよ。物理的に、天国とかに連れていくのは無しだから。」
シェイリア「あの、もう着替えても・・・」モジモジ
ユーキ ロイド「駄目だけど?」
シェイリア「!?」
◇━◇
ユーキ「という訳で、メイドさんの仕事、洗濯しちゃうぞ!」ドドドン
ロイド「出来んのかよ?」
ユーキ「なんとかなる!!」ドン
ユーキ「お前の汚いパンツもー、こうして洗濯板にあててー♪石鹸つけてー♪」フフンフーン
ロイド「なんであえてパンツをセレクトしたの」
ユーキ「擦るぅ!!擦るぅ!!!」ゴォシィ!ゴォシィ!バキャン!!ビリリィ!!
ロイド「俺のパンツ!!」
ユーキ「失敗したか。まいった、最後の一枚だったのに・・・・」シマター
ロイド「俺のパンツぅぅぅ!!!」
シェイリア「いい天気です、お洗濯日和ですね」パンパン
◇━◇
ユーキ「ご主人様、ご主人様」トットコー
ロイド「もう帰ってくれ。つか、シェイリアしか雇ってねんだけど」
シェイリア「うぅ、もう止めませんか、これ。」モジモジ
ユーキ ロイド「駄目だけど?」
シェイリア「どうして、そこだけ一致するんですか!」モジモジ
ユーキ「メイドさんの仕事は色々あるが、これをやらねば、真のメイドさんになれないと思うんだ」ウンウン
ロイド「これで最後だからなぁ」
ユーキ「ご主人様の、メイドさんに対する無体なイタズラ!!」どやぁ
ロイド「それをした最後、俺は背後にいる修羅に抹殺されるんだが」
シェイリア「ご主人様ぁ?」ゴゴゴゴゴゴ
ユーキ「さぁ、こい!やってみろ、ご主人様ぁ!尻を撫でてみろ!おらぁ!」かもーん
シェイリア「ご主人様ぁ?」ゴゴゴゴゴゴ
ロイド「おかしい!俺は無実だ!なんもしてねぇのに!おい、こらぁ!止めろ!アホな事言うの止めろおちび!」
ゴシュジンサマー ギャー ドタドタ バタバタ
◇━◇
ルゥ「お帰りなさいませ、ご主人様ぁ♪」
ユーキ「ちぇんじ!」
ルゥ「のーちぇんじでお願いします!!」




