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雨の蛙は輝く
雨の日の短い詩をいくつか。
★蛙-あまあし-★
雨降りかえるの大合唱
木の下で、集い、雨を恋う。
かえるのしっぽ
ふりふり雨の足。
田んぼの中で、遊んでいる。
雨降りかえる。
★緑-かがやき-★
かえるが はねるよ ぴょんぴょこ
たんぼに みずたまり
水滴 波紋が ひろがる せかいが ゆらめく 空の雲
かえるが およぐよ すいすい
たんぼの くさかげで
草花 葉っぱが ゆれるよ こころに ながれる 雲の影
かえるが うたうよ けろけろ
たんぼで どろんこ
畦道 石ころが ころがる 子供が 遊ぶよ 影を踏み
かえるは ぴょんぴょこ すいすい けろけろ
はねては およいで うたうよ
たんぼが きらめく 太陽 はればれ 青い空
蛙が はねては およいで うたうよ
ぴょんぴょこ すいすい けろけろと
★ペットボトルのボート★
外は天気雨の強風。
倒れたペットボトル。
ぼーと眺めて見ると、海の記憶が見えてくる。
海を思う……
海に赤い帆のボートを浮かべて、
風に吹かれて、どこまでも水平線を目指す。
ただただ、漂う、ぼーと、空を見つめる。
漣がゆらゆらと、煌く。
ペットボトルの海は穏やかに、透明です。