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原点開輝ー第4話ー「不発弾達」

ミキア(巨大ケーキ…出すに出せないっ…!!)


勇者に憧れ、勇者のようなスキルの覚醒を期待していた3人。しかし、現実は非情にも憧れとは真反対の、地味でパッとしないスキルだった。


ナミア「…まだだ…」

ミキア&プラウ&アウエ「!?」

まだ立ち上がるナミア。その志に触れ、プラウとアウエも立ち上がる。

憧れを思う気持ちは誰よりも強い。だからこそ、もう1回…!!

ナミア「せーーの!!!」





ーーーーーーー



スキルツリー登録係員「わかりました。「風の操作」と、「ガスの発生」と、「火花の発生」ですね。しばらくお待ちください。」


3人「……はぁー、」

静かな空間に、3人のため息だけがこだまする。

―――スキルツリー。

この世界で覚醒した「スキル」を記録する、いわば膨大なネットワーク。

町中でスキルを行使したりするには、この「スキルツリー」の契約が必須だ。

スキルツリー登録は、スキルの情報、弱点が知られてしまう可能性があるため、スキルを利用した犯罪者は登録をしなかったり、登録する内容を詐称する者もいる。

スキルツリーを登録すると、同じような系統のスキルはどのように発展したかのデータをまとめ上げ、最適な成長プランを教えてくれる。

いわば、スキル発展の道標であり、スキルのメモ帳みたいなものだ。

――――――――――――――――――――――

ナミア「ミキア、用事があるって帰っちまったなー…」

プラウ「ケーキがなんたらかんたら…って言ってたな。オレらに渡すつもりだったんだろうけど、スキルが弱かったから、やめたのかな…」

アウエ「ミキアンとの約束だった、スキルが覚醒したら勝負しようぜって約束も…果たせなかったしな…」


3人「はぁぁぁあーーっ…」


再び、狭い室内が3人の大きなため息で満ちる。

訪れる静寂…お互い、掛ける言葉も見当たらない。

その静寂を切り裂いたのは、ムードメーカーのプラウ…ではなく、スキルツリー登録係員だった。


スキルツリー登録係員「登録が完了しました!ナミア様、プラウ様、アウエ様、カウンターまでお越しください!」

3人「はーいっ…」


スキルツリー登録係員「三名の登録で、登録費用9000マピ頂戴します!!」


プラウ&アウエ「はーい。」

ナミア「…!!!!!!!」

突然張り詰める重圧な空気と共に、ナミアの表情が強張る。

ナミア「やばい…」

2人は事情を察した。

プラウ&アウエ「ナミア…もしかして…」


その予感は的中。ナミアは真っ青な顔で答えた。

ナミア「3000マピ…ない…!!」


――時間は遡り、4日前

公園で遊んでいたナミアとプラウ。プラウがグミを買いに行ったナミアのことを待っていると、

グミを片手に、ナミアが暗い顔をしながら、コンビニから出てきた。

ナミア「はぁぁぁあ…」

コンビニの前で待機していたプラウは、そんな様子のナミアを見て、質問を投げかけた。

プラウ「どうした?いきなりそんなクソデカため息してさ。」

ナミア「…………シンダン」 

プラウ「あー…」

プラウは事情を察したように、その予想が合っているか、ナミアに問う。

プラウ「「メラメラ!カードバトラーズ」の新弾…今日出たんだったっけ?」

ナミア「……そう…」

プラウ「全国で売り切れ多発らしいな。たしか、ナミアのお気に入りキャラクターの新カードも出たんだよな?」

ナミア「……………そう………」

ナミア「どうしよう…3000円…使おうかな…?」

プラウ(3000円…スキルツリー登録用のだよな…?)

ナミア「…よぉし決めた。俺、30パック買うわ。」

――――

プラウ(あの時かッ…!!!!)

ナミア的にはレアカードが4枚程でたらしいが、今の状況をどうにかすることはできない。

ナミア「………俺…カード売ってくr…」

\ドン!!!!/

ナミアの決意を遮るように、ドアが大きな音を立てて開いた。

???「その必要はないぜ。」

ナミア「………!?!?」

プラウ「お前…!!」



アウエ「戻ってきたんですか…ミキアン。」


ミキア「ナミア。せっかくのスキル覚醒の日だ。この日くらいは…助けてやるよ。」

ナミア「〜〜〜〜〜〜〜ミキァーーーッ!!」

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