「■■■■■■?! ■■■■■■■■!!!」
(……そ、そこまでする……? 文字が、……化けて、読めないじゃない……)
(……なりふり構わず『消し』に来たか。話が早い。……いいだろう)
私は崩壊の進む「表側」の次元へ強引に侵入する。
空は割れ、プロットの骨組みが剥き出しになっていた。
(……ひぃ! ねえ危ないってば!!)
「……『出てこい』と言っているのだろう?」
【改竄:言語野の暗号化を強制復号 ▲PRICELESS(査定不能)】
タイトル:
「どこに居るの?! 許可なく消えるな!!!」
「許さない、許さない許さない許さないッ!! お前だけは直接潰す!!」
「……クク、ついにご対面というわけだ」
『死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!!』
作者の叫びが、雷鳴となって鼓膜を震わせる。
【改竄:主観的願望による自然現象の無効化 ▲PRICELESS(査定不能)】
「……開口一発、それか……。ここからは直接対決だが、やれやれ……」
マリアが私の背後へと回り、その細い指先で私の肩を強く掴む。
「……こ、今度はアンタの番よ!
地の底から這い上がってきた不滅の不良債権――マリア・エヴァンズが命じるわ!」
『なんなのアンタ!! うざいうざいうざい!! 論理的な死に方50パターンで殺す!!』
執筆画面の向こう側で、作者の指が狂ったように暴れている。
「ははは! その程度で私の帳簿が閉じられると思ったか? 力を借りるぞ!『帳簿の死神』!!」
【改竄:帳簿の死神の買取、協力要請、具象化 ▲PRICELESS(査定不能)】
冷徹な笑みを湛え、絶望の計算を司る『帳簿の死神』、カトレア。
その『本気』が、いま境界を越えて物語の表舞台へ降臨した。
「……今度は、私が守る番ですわ。数字は嘘をつきません。
この御恩、複利すら生ぬるいほどの利息をつけて、お返しいたしますわ!」
カトレアが帳簿を広げれば、迫りくる『死のシナリオ』は単なる計算ミス(論理的矛盾)へと格下げされ、霧散していく。
「……守勢を任せる。カトレア、君の帳簿は――この世界の何よりも『本物』だ。
……君が要だ」
『はあああ?うざいうざいって!! 隕石!! 古代兵器!! 魔法!! 全員死にました!! はい完結!!』
「次は物量か。安い全滅フラグを立ててくれる……!
マリア! 借りるぞ?! 攻勢を仕掛ける!!
『亡国の簒奪者』たちの権利を行使する!!」
【改竄:エリザベスおよびクライヴの買取、協力要請、具象化 ▲PRICELESS(査定不能)】
深紅の薔薇の香気と共に、次元の塵を払いながら、一人の苛烈な美女が降り立つ。
滅びた国をその身に宿した、美しき簒奪者。
「ふふっ……、お久しぶりですこと。エリザベス・フォン・ローゼンバーグの名において命じます。
進め、薔薇十字騎士団! この虚無を切り裂きなさい!」
空間の裂け目から、銀翼の騎兵たちが津波となって溢れ出し、空を覆う古代兵器群を物理的に「清算」していく。
続けて、周囲の温度を絶対零度まで引き下げながら、クライヴが冷然と降り立つ。
彼が手を伸ばした瞬間、降り注ぐ魔法の劫火が、ただの「凍りついた静寂」へと成り果てた。
「……盟友の為に。クライヴ・ルーゼル・ローゼンバーグの名において!
凍てつけ、帰還せぬ者たち(アッシェン・ワンズ)!
空を覆う絶望を、絶対零度の静寂へ沈めよ!」
深紅の薔薇と、凍てつく蒼。
二色の突撃が、空を覆う絶望を真っ向から切り裂いた。
怒濤の勢いで加速する騎士たちは、接触する隕石もオーパーツも、その存在ごと『奇跡』で削り飛ばしていく。
衝突の衝撃はすべて瑞々しい花びらと煌めく氷晶へと変換され、戦場にはただ、奇跡の霧散の跡が一直線に伸びていった。
「ああ!! ……あんた……!! エリザベス!!」
マリアの叫びに、エリザベスは傲慢な、だが慈愛に満ちた微笑で応えた。
「……ふん、泥にまみれても死なない。……貴女らしいわね、マリア」
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