3-2話 妹と買い物してみた。
本日2話分投稿しました。カクヨムにも掲載しますが、こことは違って分割していません。
カクヨムでは、日曜日に3話を投稿予定です。
「着いた。」
「大きい建物てすね。」
「まぁ。そこで色々買物しなきゃいけないけどね。特にお前関係で。」
僕の言う目的地とは、「マルキ」という大型デパートだ、5階建てで、階数はそこそこであるものの、建物の面積は広く、建物内にはスーパーマーケット、100円ショップ、洋服店など、多種多様な店が入っており、他にもフードコートやアニメグッズなど充実している。そんな解説はさておき。
「さて。まず洋服から…待って、何処へ行くの?」
実花が更にエレベーターで上の階へ上がろうとしようとしていた。
「え?適当にアイスを食べて、ついでにクレープとたこ焼きを食べようと。」
「食いしん坊か。」
こいつ、姉公認自称妹こと実花が同じ屋根の下で住むにあたり、何かしら準備していると思ったら。何も準備していなかったのである。荷物も何も持っていなかったのである。いや、何故か姉のボイスレコーダーを持っていたから、必要最小限の物は持っていたのであろう。
しかし、こいつに洋服とか足りないものとか無い?と質問した際、「服?これ一着で十分です。なにせ私は美少女ですし汚れませんです。足りない物はお兄ちゃんの愛情ですね。」とほざきやがったので、もうこれは服を買いに行くしかないと思いました。なので、沢山服が売ってあるであろうし、色々と売っているここにした訳である。白ワンピース一着だけなんて悲しいものだし、あとで洗濯機へポイしてやる。優しいなぁ、僕。
まぁ、何やかんやで服売り場に到着した。
「沢山、お洒落な服がありますですー。お兄ちゃん、これとかどうです?」
「ん。似合うんじゃないかな。」
以外と、他の服にも興味があるようだった。ワンピース一着だけで言いつつ、他の服が欲しいかったのか。まぁ、年頃の女の子だし、オシャレしたい気持ちを隠したいから、あんな発言でもしたのかな。
「やっぱり、お兄ちゃんもかわいい顔ですからね。このチェック柄のスカート似合うと思うのです。」
「なるほど。参考になるね。っておいこら。僕に女装しろということ?」
「えっ。女装趣味じゃ無かったんです!?良く、ひらひらスカート姿で見るからてっきり…」
「あの姉えええぇぇ。僕の黒歴史写真をいつまでぇぇぇぇ。」
「写真…?あぁ、そうですね…。そうでしたです。可愛らしい姿でしたよ。」
「くそお。帰って来たら問いただしてやる。それより、お前の服選びが先決よ。」
「今着てる服で十分です。私、綺麗なので。」
「そういう訳にはいかないでしょ。ちなみに、今着てる服、強制洗濯機行きだから。」
「エ゛ッ。」
まるで、カエルの潰れたような声か聞こえたが、気にしない。
「今着てる服が無かったら、裸です!マッパです!!ハッまさかお兄ちゃんは可愛い顔して、そういう趣味を…変態です!!」
叫ぶな!指差すな!可愛い顔言うな!!
「変態じゃねぇ。だから服買ってやるって言ってんの。何が良い?」
「じゃあ、白のワンピースです!」
「結局!変わらない!!」
買ってやるけれども。
「白のワンピースが似合う美少女、それは私です!!ついでにこれもよろしくです!。」
実花から、何か書かれたいるらしい、Tシャツを受け取った。
「美少女天使」と書かれていた。
「お前…これ…着るの?」
「当たり前じゃないです?」
この、自己評価高すぎ自称妹にはなにを言っても、自分美少女万歳と言うのだろう。
この後は、クレープを食ったり、実花にアイスを食わせたり、ついでにたい焼きを食わせたりしていた。てか、美味しそうに食うなぁ、こいつ。
「ふがぶが。」
「食べながら喋るんじゃなく、飲み込んでから喋って。」
「…今思ったんですが、おね…お兄ちゃんは何か欲しい物ないですか?」
お姉ちゃんとか言いそうになってたような気がしたのは気の所為かな?
「うーん。ちょっとお金が溜まったら、ミシンでも買って、裁縫の幅を広げようかなと。」
「…本当はお兄ちゃんじゃ無くて、お姉ちゃんですよね。」
「普通に男なんですけど。」
「それはどうでしょう。見た目からして、男成分皆無です。むしろ女性と聞いてしっくりします。」
「家に帰ったら。何時間説教してほしい?」
「ごめんなさいです。」
全く、見た目で判断するとは失礼な。ん?
「そういや。何かさっきから、人が居ない気がするんだけど。」
「そうですね。何が変で…―ッ」
実花の顔が何が恐ろしいものを感じたかの様な、強張った表情をしたかと思うと。
「すみません。少し急用が出来ましたです!5分位で戻ります!大人しく待っててください!!」
「ちょっ。実花!?何処に行くの!」
「トイレです!」
そう言って、何処かへ走って行ってしまった。
いきなりだったので、ビックリして暫く放心してしまったが、実花の表情で、ただ事ではない何かが起こっりそうになっていることは確かだった。
「もしかしたら、絶対何か、危険な事に巻き込まれてる気がするような!大人しく待っていられな…」
瞬間。物凄い音をたてながら、付近の天井が崩落した。そして、瓦礫と共に砂埃が舞い上がり、あたり一面の景色が見えなくなる。
「っゲホゲホッ。アイツ、本当に大丈夫なの!?大丈夫じゃないよねこれ!!」
実花が行った方向とは、反対側の天井なので、崩落に巻き込まれたという心配はないけど、僕自身の方が危ないかもしれない。
しばらくして、砂埃が晴れてくる。すると―
「…え?なにこれ?」
崩落した天井からは空は当然見える。しかし。
「なんか空が赤いんだけど。しかも、なんか変なオーロラが出てる。」
それはもう見事な、白いオーロラが。ゆらゆらとカーテンが揺らめくように動いている。。
まるで、別世界に来たようだ。
そんな不思議な光景が広がっていた。
急展開ですね。
ぶっちゃけいうと、まだ本編にはいってません。
まだ、プロローグです。