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俺たちの青春に明るさはなかった  作者: あるば
住良木祭
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住良木高校文化祭(1)

文化祭。それは、学校生活における最大のイベント。イベントの大きさが大きいなら、それに掛ける思いも大きいのだろう俺にとっては重いといった方が良いのかもしれんが。

 そんなイベントに対して俺1人がどうあがいても青春だということを変えるには力が足りない。最も、、青春に立ち向かうよりも背を向けて1人自分を可愛がる事の方が、よっぽど俺には向いている。

 俺は今校舎裏。それもものすごく人気のない所で1人サボっている。とはいっても、サボり場所の探索だが。

 ここはダメだな。陽キャカップルが成立しそうな場所にランクインしている。手紙で呼び出して······的な展開になるだろう。

 しかし今年の文化祭は良かった。なにせ準備が楽だったからな。人間的なあれこれは色々あったが、俺にはあまり関係の無い事だ。糸佳徒、短い間よく頑張った。御風先輩、良い男見つけて下さい。

「本当に良い文化祭だったなぁ」

ここに一人、誰よりも達成感を持った男がいた。

「文化祭終わったの?日にち間違えたかなぁ。てことは今かたずけ?には見えないけどねぇ」

嫌な声。というか嫌なやつだった。

 学校を囲う冊の外にいたのは中尾(なかお)架橋(かけはし)。幽霊とか、怪奇現象専門のジャーナリストだ。

「中尾さん。なんで居るんですか?」

ここまで来たらもうこの人は不審者だ。

「もちろん、君たちのことだよ。なにか奢るから中に入れてよ。」

不法侵入。バレそうにないけど。


 で、なぜこの男が文化祭に居るのか。当然取材だろうが、わざわざこんな日にくる事もないだろう。

「今日はカメラ持ってきてないんすね」

ジャーナリストなのに。

「君たちにカメラは必要ないと判断したのさ。本人にしか分からないんだよね。その『夜』」

『夜』という言い方には違和感を覚えた。なにせ日によって太陽は見えるし、冬の夕方みたいな暗さの時もあった。まあ中尾さんには俺も『夜』を患っている事は言っていないし、言うわけにもいかない。

「そういや、何か分かったんですか?」

この人とは、ウィンウィンな関係でありたい。あり得ないが。

「分かったけれど、証明出来ていないからね。そうだね、手伝ってよ」

「嫌です」

恐らく、過去最大級で面倒だろう。


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