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俺たちの青春に明るさはなかった  作者: あるば
新学期も落ち着きは無さそうだ
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文化祭準備の憂鬱は当日の五倍ある

 文化祭。憂鬱行事のひとつがまた始まる。と言っても、準備なのだがな。もっとも、一番憂鬱なのはその準備にある。結局のところめんどくさいで終わる話なのだ。それでもやはり、色々なところで様々なめんどくさいがあるのだ。結論は今から起こることのすべてだ。


 クラスに知り合いと言えば、一人もいないと答えるのが正解だろう。周りの関係と言われればとなりのクラスだったり他のクラスを答える。いわゆるぼっちだと思うかもしれないが少し違う。話しかけられないわけではないし、嫌われているわけでもない。ただ自分から話しかけることがないだけだ。

「じゃあみんな、僕らのクラスで何をするかどんどん言ってってくれ」

クラスの委員長と見られる男が仕切る。候補なんていくらでもあるだろう、展示とか。

候補は次々と挙がっていく。お化け屋敷、メイド喫茶、模擬店はダメなのか。

みんなは次々に候補をあげていくが、俺は窓の外を見る。もちろん黄昏ている訳ではない。目を合わせないようにしているのだ。たまに「目を合わせないようにしてる奴から当てるぞ」とかほざく先生もいるが、この委員長がそんなことを言えるような生徒ではないように見える。

 結局、クラス展示となった。しかも、『夏休みの思い出』という小学校にでも戻ったかのようなないようだ。クラスのノリで決まったことだ。みんな文句も言わないだろう。むしろ俺は大賛成だ。

「クラス展示にも名簿係が必要なんだけど交代で誰かやってくれないかな?二人ずつ」

「ふぁ?」

いまの情けない声を出したのはどこのどいつだと思ったとたん、クラスの視線が全てこちらを向く。どうやらいまの声は俺から発せられたものらしい。ふぁ?ってなんだよ、かわいい女の子が言うならばかわいいで終わるのだろうが、何の取り柄もない陰キャに言わせたら、きもい~で残る。

「えっと······戸羽君?何か問題でもあった?」

さて、どう切り抜ける。この場合、ネタに走れば『普段黙ってる奴が急に』からの『キモイ』で、真面目方向に走れば『何だったの』からの『ウザイ』で終わる。こういう場面では、謝罪からの何でもないが、打倒だろう。

「すみません、何でもないです」

敬語でキモイ。


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