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俺たちの青春に明るさはなかった  作者: あるば
幕間
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幕間:幕間的で反省的なお茶会

俺が呼び出されたのは図書館だった。

 2学期が始まり1週間が過ぎた土曜日。俺は元関係者、現友達の加賀美凌(かがみしのぎ)に呼び出しをくらい、集合場所の図書館へ自転車で向かっていた。この自転車に乗る機会は少なく、最近乗ったのは夏休みが始まった辺りだった。自転車からは錆のきしむ音が聞こえ、右ブレーキを使用するとあの嫌な高音が響くようにっていた。

 細かく言うと向かうのは喫茶店だった。加賀美からは『図書館の南側の喫茶店』としか聞いておらず、情報量が足りない為とりあえず自転車を漕ぐ。

解らん。

TEL.

「ぷりーずへるぷ······」

『いい忘れていたけれど、南側というのは図書館の中よ』

「······」


 「お一人様ですか?」

若い女性店員が声を掛ける。

ここは『あそこの女性と一緒なんで』と言うべきなのだろうが、変な勘違いをされても困る。そこで、

「待ち合わせで、あ、居ました」

と言ってさっさと座るべきだろう。


 加賀美は奥の席に1人で着席しており、俺がこう言うのもあれだが、

「寂しい景色な」

「あなたが待たせたのでしょう。しっかりと場所を伝えていなかった私も悪いのだけれど」

まあ気にするもとでもない。それより気になるのがお前の格好だ。

「いつもとはまた違う雰囲気で、その、服装とか」

······しまった、言い過ぎたか?でも褒めといた方が良いんじゃないか?

そう思って彼女の表情を伺う。すると顔を赤らめ、普段の加賀美からは想像も出来ないほどの照れだった。

「うっ」

驚きを口にしてしまった。ここからの沈黙をどう乗りきったものか。

「ご注文は?」

店員さんナイスタイミング。

「コーヒーを1つ」

よし、大丈夫だ。落ち着こう。

そう思っているのは彼女も同じなようで、咳払いを1つ。

「今日あなたを呼んだのは、相談...というか、会議のようなものね。私達のこの現象についての」

まあそれだろうとは十中八九思っていた。え、残りの二はって?まあ何でもいいじゃないか。

「最近、夏休みを過ぎた辺りから、少しだけ明るくなった気がするの」

「へー」

別に驚くような内容ではない。前から少しずつ暗くなったり明るくなったりはしていた。現に俺もそうだ。

「問題は1つ」

「問題があるのか」

「ええ。それは、今までで1番明るくなったの」

ほう。良かったじゃないか。

「どのくらい?」

「月と同じくらい」

まさかの報告。

「俺もそのくらいなのだが、今まではどうだったんだ?」

「太陽が見当たらない日もあったわ」

ある意味すげぇな。

 すると店員が来て「コーヒーです」と、コーヒーを持ってくる。すかさず会釈をし、出来るだけコミュ症を隠す。

 「太陽が見えない日ねぇ」

「因みにその日の太陽は『新陽』と言うわ」

さいで。


 目の前の加賀美は確かに出会ったころとはまるで別人でのようだった。確かに赤の他人から友人へのキャラチェンジに従っての印象の変化なのかもしれないが、それでも明るく、話しやすくなったところはある。

「今日なんか良いことあったのか?」

「いいえ。でも、気分は良い方」

「そうか。じゃあ何も心配することはないな」

少しだけ安心した。

「······心配してくれるんだ」

加賀美が何か小声で言ったが、

「何か言ったか?」

と、返し、コーヒーを飲む。

「あちっ」


あのー、








忙しい。

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