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俺たちの青春に明るさはなかった  作者: あるば
どうやらこれを林間学校編と言うらしい
25/80

林間学校にラブコメが必須と決めたやつを俺は許さない

 住良木高校では、林間学校と修学旅行が同じ二年の時に来る。これを、『同じクラスの皆でたくさん思い出が作れる』という、ハッピーな脳を持った陽女子党と、『三年の友達とも遠出したい』という、意識高過ぎて何杉君だよ。と突っ込みたくなる系男子党。しかし、その二つに別れる中、できればどちらも中止になってほしい。と願う政党の生徒がいた。

 「長ぇな」

ここに、林間学校というのにバスの中で暇をもて余す。いや違う、となりの女子と気まずくなるという状況に陥っていた。

 いやね、俺としては気まずいっていうのが一番怖くて、でも相手は気まずいなんて思ってなくて、それでもなんか緊張するっていうか、ドキドキするっていうか、おっと。今ので『恋だな』と思ったやつ、チョロいな。

 吊り橋効果だっけ、あれは男子の方が聞くと思う。ちょっとした偶然さえ恋と取り違えて、告白して振られる。これが落ち。※ただし顔のよくないやつに限る

 コミュ障はわかると思うけど全く関係ない女子を隣に座らせるのってめっちゃ気まずくない?

 結論、気まずい。

 心の中の自問自答をして心を落ち着かせた。

「随分山奥に入ったね」

なんて言ってきたので、

「ああ」

とだけ返しておく。

もしかして、話が続かないのって俺のせい?

 そんなで、目的地に到着。

 一度班の皆で集まり、男女に別れる。

 バンガローは、六人入れるので、戸羽(とば)糸佳徒(いとかと)湖匙(こさじ)金城(かねしろ)直下(そそり)という、湖匙を境とした五人となった。

 「班長は僕って事になってるけど、他はどうする?」

あ、もう決定事項なんですね、湖匙さん。

「他って?」

直下が言う。

「用具持ってきたりとかかな、出来れば二人欲しい」

「じゃあ俺っちと直下でどう?」

「ありがとう。じゃあ」

「俺らは部屋の掃除でもしとくわ」

「ああ、ありがとう」


 何て言ったが、部屋の掃除などせずに寝転がって本を読むというクズ行動。

 「俺らとは一体、なんだったんだ」

 暇なので外に出ようと靴を履きドアを開ける。すると

「あっ」

「あ」

ツンデレ、じゃなくて加賀美。

一旦ドアを閉める。

すると、ノックをしてきたので、返事をして開ける。

「はい、何でしょう」

「いえ、そちらは順調かと思って」

「その前に、ずっとノックするのためらってたんですか?」

「え、ええ」

「どのくらい?」

「······十分くらい」

「手に応えねぇ」

いやさ加賀美さん、インターホン押すのに勇気がいることはありますよコミュ障として。でも扉の前で十分って。


 「で、順調かって?」

「ええ」

「順調も何も、まだ始まったばかりだし、俺もう関係ないんですが」

「あなたに自然崩壊できるだけの能力があるの?」

「簡単」

妹に聞けばいい。

「じゃあ仲悪くなりそうだったら、止めるということで」

「わかった」

じゃあ。と言って帰るので、

「十分か」

と言ったら一瞬ビクッとした。


可愛い。


「バスに限らず、普段無い状況での二人きりは、気まずい」

               by戸羽羽後(とば ひばる)

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