日毬茉莉は、必死に仲を保つ
このカラオケは、以外にも楽しむことができた。金城たちの反応を見るのも面白かったし、話に混ざることは難しいが、それなりにわかったつもりだ。なんかこの後女子だけで、その、何だっけ?カピオタ?新しいオタクの分類?みたいなのを飲むらしい。
ただ、一人、楽しそうじゃないやつがいた。日毬茉莉だ。言葉では楽しんでいるように振る舞っているが、目線、態度、しぐさ等が落ち着いていないというか、怒ってる?
こいつとは小学校から一緒なのだが、いや。一緒って言うと仲良いとか思われそうだな、でも話したことねぇし。
カラオケ店から出て、外の道を歩く。ん?
メールだ。
加賀美>>最近、三人で帰るの少なくなって要るけれど、仕方ないわよね。暑いし気をつけて。
<<ああ、ありがとう。って素直に言えないんですが、どうしたんですその変わりよう?え?何?心配してくれてんの?ツンはどこにいった。話し変わるけどそう言えば東雲の部活は?一緒に帰ってんだろ?
加賀美>>東雲さん、部活は途中で切り上げてきたみたい。本人は「この暑いのにわざわざ部活の時間伸ばす必要なくない?」って言ってるけど、
なるほど。加賀美は自分と一緒に帰るために気を使ってくれたと思ってるわけだ。
<<なら、心配すんな。今お前が俺に「気をつけて」といったのでチャラ。俺はいつも東雲に気を使ってるし。て言うか、ホントに、何で涼しい冬は部活短いんだよ、日照時間もそうだけど、それでも夏に死人とか出てるわけだし、暑いと疲れるだけで体力はついても力つかねえし。夏の方が効率わりいだろ。
加賀美>>あなたが東雲さんに気を使ってるかどうかは知らないけれど、気が楽になったわ。困った事があれば、何でも言ってね。
ん?いま何でもって言った?
茶番はともかく、
<<ありがとう。早速だがカピオタって何だ?飲みにいくって。
加賀美>>タピオカね。キャッサバという芋が原料の、丸いやつ。
<<ああ、あの粒々の集合体なんか気持ち悪い現象ドリンクか。
メール終了
さて、カラオケも終わり、次は······何すんだ?
「ねぇ」
どうやら後ろから話しかけられたようだ。
「なんすか」
振り向き、居たのは日毬茉莉だった。
「何さっきから、ケータイいじって、メール?何彼氏?」
「まず性別からやり直してください。俺は男です」
「だから言ってるんじゃないちょっとかして」
「あ」
ケータイ取られる。
「しょーもない会話とよくわからない会話が大半」
「ったく」
「そう言えば何であんたみたいなのが、凰磨と仲良くなったの?凰磨は誰にでも優しいけど、あんたみたいに一人にしてほしいようなやつに話しかけるようなお節介じゃない」
今はそういう認識なのか。誰にでも優しく、空気も読める男。湖匙凰摩。
「俺が、友達がほしいと行ったんです」
「嘘、ろくに友達がいなかったあんたが、急に凰磨に話しかけれる訳ない」
「傷つくなぁ」
「真面目に答えて」
「そういうあんたは、あれだろ。今までの仲を俺に壊されたくないんだろ」
「そ、それは」
「遠回りに俺を追い出そうとするなって、だからバレたんだ」
「じゃあ、あんたは私達の仲を壊れたりするような事、しないんだね」
確かに、俺がこのグループに入ったら100パーいつか壊れる。
「安心しろ、その心配はない」
この場合、俺が夏休みまで我慢すればいいだけ。夏休みずっと塾あることにすれば、あいつらだけで遊ぶようになるだろう。
「······分かった」
林間学校それは夏休み一週間前に行われる一大イベント。だという。ただし、その前に、一つすることがあった。授業中、ろくに手も挙げず、コミュ障爆発していた戸羽は、せめてもの内申点を得るため、福祉ボランティアに目を向けていた。なんて言えないよね。勿論、内申点がほしいとか、通知表に載るとか、そういうのを期待しているわけではなくて、いやだってボランティアにならないから!元々、ボランティアには興味があってだよ?!
福祉ボランティアの紙が、廊下に貼り出されれている。
「あら、奇遇ね」
「お前も内申点狙いか?」
「『お前も』って、私とあなたを一緒にしないでほしいのだけれど」
「つめたいねぇ」
そう言いながらも二人同じ施設に応募した。
いやぁ、久しぶりに感じるのだよ、うん。時が経つ、ネタが広がり、ネタ忘れ。
今回ノ言いたいこと。
「あのさぁ、本当に仲良くなんてなれるのかなぁ」
日毬茉莉




