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俺たちの青春に明るさはなかった  作者: あるば
林間学校の準備より、明るい青春野郎の相手の方が忙しい
13/80

何故、彼は付きまとう

 「ぜ、ぜったいに反対だ」

そう言い出したのは、羽後だった。一体何に反論しているのか、それはたった十五秒前のことだ。


 「もしかして、一人足りてない?」 そう語りかけてきたのは、クラスの顔だけ知っている奴だった。

人気者、イケメン、高スペック。そんな野郎に声をかけられて、一体誰が断るのだろうか?

「ぜ、ぜったいに反対だ」

「えっと······どうしてか聞いていいかな?」

ああ?なんだこいつ。まず名前も知らない奴に話しかけるなって。自信ありすぎだろ、いやまて、同じクラスだった。

「ま、まずお前みたいな人気者が誰からも誘われないのはおかしい。そ、それとなぜわざわざ俺らなんだ?普段しゃべったこともないような陰キャぼっちですよ。バランスが悪い」

······くそ、人気者相手だとうまくしゃべれない。敬語にお前って。なんで、あいつが偉いから?

「その、私も反対よ」

おお、心強い。

「り、理由は彼と一緒」

心強くなかった。男は女の言うことなんてだいたい聞くんだから、ドンと言ってくれれば勝てたのに。あと、ほんとのこと言うと人気者が俺らと組んだら女子には睨まれ、男子には図々しく接触される。元々ダメな青春が更に酷くなるなんてことになりかねん。だから、ほんとやめてほしい。

「分かった。確かに周りからは誘われてたけど、断ってしまっていて、、」

ばか野郎!強制イベントかよ、まあ仕方ない。ここは今は『考えとく』からのあとで『ごっめーん!』作戦だ。これは中学生の時よく使われたなぁ。何でみんな俺を······

「ごめんなさいね、では」

そう言ったのは凌だ。そして、扉を開け羽後の手首をつかみ、スタスタと歩いて教室から出ていった。

「ふぅ。」

「ふぅ。じゃねーよ。話がすんだから帰るみたいな顔しやがって、ここは『考えとく』からの『ごっめーん!』だろ!」

「仕方ないじゃないの!ああいう類いの連中とは会話もまともにできないのよ!」

確かに、ごっめーん! を誰が言うかが問題である。

「それに、付きまとわれたりしたらそれこそ、」

「注目をあびるよな」

積んだ。無理ゲーだ。リア充は怖い。

「明日、断ったって言う噂が流れないといいのだけれど」

「加賀美さん。終わりましたね、林間学校」

修学旅行が今から楽しみですね。


   × × ×


 家に帰ると、妹が夕飯を作ってくれていた。

「ねえ、兄上」

「なんだ?」

「最近行動おかしくない?」

暗さのことか、クラスのことか、どちらにしても触れないでいただきたい所だが。

「妹、話しかけられたくもないリア充に、同じ班になろうといわれた。そして、断ったら周辺に調子のってると思われ、引き入れたら、何であいつらなんかと、となる。どうすればいい?ちなみに、俺に『考えとく』のスキルはない」

「私、陽キャだからわかんないなー」

え、今なんて言った?パリピ勢とか、ウェイ勢とかに値するの?

「前言ってた授業参観来ればわかるってー」

心読んだ?

「話戻すけど」

完全に妹のペースだ。

「そもそも、何でそいつがわざわざそんな行動をとったのか、知らないでしょ」

「というのはつまり?」

「そこに攻略の鍵がある」




========================

あだました。

毎度短いですが、週四くらいで書いてるんで大丈夫だと。


めーげーん


「「リア充の行動は読みやすいそれ以上でもそれ以下でもない」」

                              by 糸佳徒いとかとと妹

 







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