日食と月食
ある金環日食の日に、同じ場所で二人の子供が生まれた、その子供たちこそがこの物語の主人公、朝日栄次そして主人公の幼なじみ月山壮士朗であった、二人は双子のように家族のように育てられた。
そして月日は流れ二人は大学生になり、栄次は、早稲木大学スポーツ科学部にラグビーで推薦入学。壮士朗は慶京大学経済学部に首席で入学。
「壮士朗はやっぱすげーよな、あの慶京大を首席で入るなんてさ」栄次が壮士朗に言い放った。
「そんなことないよ、皆言うけど努力すれば誰にだって出来ることさ」壮士朗は軽く言った。
「誰でもじゃねーよ、俺はスポーツがなきゃ大学行けねーもん」苦笑いをしながら栄次は言った。
「好きなことが出来て早稲木ならいいと思うよ。もう時間だからまた明日」
「じゃあな」
栄次は手を振りながら壮士朗にそう言った、次の日近所の公園に行くと変な黒いテントが建てられていた。
「なんだあれ」 栄次は不審に思いながら呟いた。気が付くと周りに人だかりができていた、疑問に思いながら栄次は自分のアパートに帰っていった。
「なあ、今日近所の公園に変なテントがあったんだけどどう思う」電話で壮士朗に公園のテントの事を話していた。
「その事なんだけど、なんだか怪しい団体らしいんだ」
壮士朗は冷静に答えた。
「へー俺は公園で見かけただけだから。関わんなきゃいいんだろ」
栄次は強気で言った。
「そうだけど気をつけろよ」
心配そうに言った。
「わかってる」
そう言ってケータイの電話を切った。
一週間後....
「ピンポーン」壮士朗のアパートのインターホンが鳴った。
「はーい」
壮士朗が玄関を開けたら誰もいなかった。
「イタズラか」
呆れて下を見ると紙が落ちていた、そこにはルーナーエクリプスと書かれていた。
「あの団体か」その場で紙を破り捨てた、栄次はその頃大学の前で黒ずくめの男と話をしていた。
「あんたまだその話か」
栄次はもうその場から離れたい気持ちでいっぱいだった。
「貴方の力をルーナーのために」
男は栄次を欲しそうに見ていた。
「いやだと言っているじゃないですか」
怒り気味に言った、男は残念そうに「そうですかならばしょうがありませんね」
栄次が帰ってテレビを付けると壮士朗がいるアパートが火事になっていた。