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目を開けない少女
「まず、一番近いところに行くか」
村を後にしたジャスティスは、故郷の村がある島から出るため、港へと向かった。
そこで、長年漁師をしているというおじさんから近隣の地図と小さい漁船をもらい、一番近い国を目指すことにした。
「ここか?」
地図の見方は分からないので、何となくでたどり着いた島にジャスティスは上陸した。
「ん?」
船はその辺の木にくくりつけ、島の奥へと進もうとした矢先、ふと視界に何かがはいった。
近くへ寄り見てみると、それはジャスティスと同い年位の少女だった。
「おい!!お前、大丈夫か!!?」
少女を揺さぶり、安全を問う。
「ん・・・。あなたは・・・?」
少女は、名前を問う。
そして、静かに目を閉じた。
「おい!!おい!!!起きろ!!!!」
ジャスティスの声に、少女は目を開けない。