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白もあれば黒もある  作者: アリス
故郷との別れ 新しい土地との出会い
7/9

約束

墓を後にしたジャスティスは、寄り道をせずに村の門へと向かった。


「とうとう、ここまで来ちまったな。」

門前で、ジャスティスはポツリと呟いた。

ー今まで、俺が育った村。この村には、俺の家族で在りながら、憧れの人がいた。もう死んでしまったけど、俺の中で生き続けている。その人とは、一旦お別れだ。でも、必ず帰ってくる。約束だ!ー

心の中でそう叫ぶと、門を潜ろうと足を前に出しかかったその時。

「ジャスティス・・・!!」

後ろの方で、聞き慣れた声がした。

振り向こうかと思ったが、顔を見たら泣いてしまいそうになったから、振り返らなかった。

「ねえ、どうして挨拶もしないで行くの?」

「しなくちゃいけないか?」

声の主は、まだ震えているのか、声がかすかに震えている。

「質問に、質問で返さないでよ。・・・それより、どうしても行くの?」

「・・・・・」

ーーどうしても行くの?

その質問に、ジャスティスは答えられない。いや、答えたくなかった。

「どうして!?どうしていくの!?死ぬかもしれないのよ!!?」

「確かに、死ぬかもしれないな。」

「だったら・・・!!」

「でも!!」

ジャスティスは、ゆっくりと振り返った。

しかし、涙は出なかった。むしろ、なぜか安心した。

「俺は!!!死なねぇ!!!!!」

「!?」

「カインド、約束する。必ず生きて、帰ってくる!!」

それだけ言い残して、ジャスティスは門から続く道を歩んでいった。


「約束ですよ!!!」

ジャスティスの背中に向かって、カインドは叫んだ。

その叫びに、ジャスティスは手を高く上げて答えた。

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