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勇者、になる。

よし、更新!

説明回なのですが、支離滅裂の可能性があります。

 唖然としているボクらをよそに綺麗なお姉さん(リリン王女というらしい)はなぜ、ボクらが召喚されたのか(魔王・魔物族との戦争がヤバくなったかららしい)、魔王との戦争の戦況がどーのとか、皆様の力を・・・云々(うんぬん)、異世界転移モノ小説の決まり文句で魔王との戦いに終止符を打つべく、戦って欲しいと言われた。

 ふーん、面白そう。やけに定型すぎるのが少しつまんないが、ただの一般ピーポーが体験するものとしては上等だ。

 なお、さっきからこれは夢かと自分のほっぺつねったり、他人に頭を殴らせてるやつがちらほらいる(脳細胞、死ぬぞー)。ボクも先程から手の甲をつねっているのだが、しっかり感覚がある。結論、これは夢ではないのだ。


「お、おい、マジかよ」

「これはどういうことだ!?」

「家に帰れるの!?」

「フッ。仕方ない、やるしかないか・・・」

「ママー!」

「やっぱ、チート能力ってあるのかな」


 家に帰れるのかと困惑するヤツ、乗り気でないように見せかけて結構乗り気なヤツ、人目をはばからず「ママー!」と叫んでる弱気な恥ずかしいヤツ、「小説みたい!」と興奮するヤツとクラスメイト達は多種多様な反応を見せた。

 とか言ってるボクも、「もしかして、ひそかに憧れてた魔獣使いになれるかも!」と胸をときめかせていたりする。

 そんな中、決定打的なことを言うやつが前に出た。


「みんな、この人たちと一緒に魔王を倒そう!?困った人たちを救ってあげようよ!」


 そう言って玉座の前に立ったのはクラスのヒロインこと、城木澤(しろきざわ) 姫由香(ひゆか)だ。容姿端麗、勉強優秀、その上、優しいと学校で評判の人気者の一人だ。そして、ボクが思う、雪弥がいじめられている()()()()の一つでもある。


「もちろん、私たちにはそれ相応の力があるんでしょう?」

「はい、皆様には魔王軍の師団長クラスまでは雑魚同様に倒せる力が付与されております。ところで、魔王に勝利した暁には、皆さんにここに残るか、自分の世界に帰るかという選択肢が与えられます」


 姫由香の問いに、リリンは明快に答える。「それなら・・・」と思ったのか、クラスメイト達はザワザワと顔を見合わせ、話し合い始めた。

 チート能力か・・・悪くないな。人間だれしも、いつかは無双してみたくなるものだ。そのチャンスが巡ってきてると思えば、平凡な日常に飽きてきたボクにとって、そう、悪い話じゃない。しかし、「魔王を倒した暁に、帰るか帰らないか、選択肢を与える」というのは裏を返すと「魔王を倒さない限り帰れません」という脅しだ。かなり、一方的に話を進められてる感がある。そこまで切羽詰まっているのだろうか。

 ボクがブツブツ心の中で考えている内に、どうやらクラスメイト達の意思が固まったようだ。まあ、どっちに走るとしても、ボクは平凡な一生徒としてクラスについていくつもりだ。属すのは嫌いだが、属してるふりをして他人に選ばせるというのはなかなか楽なのだ。

 クラスメイト達が見守る中、姫由香がリリンの元へ歩いて行くと高らかに告げた。


「分かりました。やります!私たちは!」


 と、きっぱり言った。

 それを聞いたリリン王女の顔に、喜びが広がってゆく。今、気づいたが、リリン王女はボクらの前に現れてからずっと頬をひきつらせていた。

 笑ったリリンの顔はまるで花が開いたようでとてもかわいい。もともと、美しい顔をしているだけあって、結構な破壊力がある。事実、クラスの男子が数人、目の中にハートを浮かべている。


「ありがとう。ありがとうございます!お父様も、お喜びになられることでしょう。どうぞ皆さん、こちらへ!」


 そう言うと、リリンは自分が出てきた玉座の近くの扉の奥へボク達を誘導した。

 扉をくぐると豪華な装飾の広い部屋だった。ファンタジー映画とかで見る、細長い大きなテーブルがあって、その上にはおいしそうな料理がズラリと並んでいた。

 それを見た途端、ボクを含めクラスメイト数人のお腹から変な音が鳴った。

 そういえば、肝試しがすぐ終わると思って、夕飯前に集まったんだった。長いこと外で立たされたので、お腹がペコペコだ。

 また、どこかから変な音が鳴る。それを聞いて、吹き出すヤツがいた。


「ブッ。リリンよ、勇者殿たちは腹が減って仕方ないようじゃ。早く席につかせよ」


 笑い交じりの声の主は細長いテーブルの短い辺───つまり、「お誕生日席」につく長い白髭が印象的な爺さんだった。

 なんか、サンタクロースみたいだ。


「はい、お父様」

「アレーヌ王国、国王のシンバじゃ。国の未来を頼みますぞ、勇者殿」


 やはりこの好々爺、国王だった。にしても、ずいぶんと気さくで包容力というのだろうか・・・がある国王だ。どこか頼りない。

 国が魔王に攻められてるのもコイツの所為じゃないか?

 とはいっても、リリン王女の話ではアレーヌ王国は大陸の中でもかなり大きい大国らしい。リリンの言う通り大国ならば、相当のやり手でないと回していけないはずだ。人は見かけによらないってことか・・・。ボクは席に着くクラスメイト達、もとい勇者たちに気さくに笑みを浮かべるシンバを見て考え込んだ。

 よし、コイツは「食えない性格認定予備軍」ってことにしよう。

 ボクが国王様の性格を値踏みしていると、横で意気揚々と飛んでもないことを言うヤツがいる。


「勿論ですとも。魔王なんて、国ごと吹っ飛ばして見せましょう!」


 海翔だ。コイツの発言は時々、正義の塊のみたいなので「正義」や「忠誠」を母の胎内に置いてきたボクとしてはうんざりする。

 おい、なぜそんな目でこちらを向く。そのキラキラ目、うぜえんだよ!

 海翔は時々、ボクの方を見て何か言えとでも言うように見て来る。勿論、うざいのでボクは毎回無視する。


「ホッホ。たのもしい限りじゃ。しかし、魔王を倒すには今、『転移特典』として授けられている以上の力が必要じゃ。明日から、気合い入れて鍛錬じゃよ!」


 流石に最初から魔王を一発で倒せるほどチートではないらしい。ここも全くの「異世界小説テンプレ」だ。

 さて、ボクは何属性でどんなチートが使えるのかな?

 今はただ、それだけが楽しみなボクだった。

 

読了ありがとうございます。


自分の作品がどれほどのものか知りたいので、評価などなどよろしくお願いします。


(不定期更新なので、とても空くことがあります。一か月に二、三回くらいのペースです)

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