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序話 勇者、だそうです。

 始めました。新作品です。いっぱい変更するかもしれません。

 その日。ボクは夏休み前のノリノリなクラスメイト達の話に間違って首を突っ込んでしまい、八月中盤、彼らの「肝試し」とやらに付き合う羽目になった。

 

 肝試しの会場は近所の「神隠しが起こる」と噂のある何の変哲もない神社だ。夜にあんなとこに行って何が楽しいんだか。ボクにはいまいちその良さがわからない。

 でも、約束してしまったものはしょうがない。渋々、ボクは八月の夜、その神社へ向かった。


ーーーーー

 ボクが会場につくと、もうすでにクラスメイト達が全員集まっていた。各々はしゃいだように男女問わず仲良くおしゃべりしている。最近、ここらの町で広まっている怪談ブームに乗っかるミーハーな奴らだ。


「フフフ、楽しみねっ」

「そうだねぇ、やっぱ肝試しは夏の風物詩だもんねっ」

「お、来たな」

「六華さんが肝試しに来るなんて、意外だなぁ」


 クラスの生意気な男子どもがそんなことをつぶやく。

 「意外だなぁ」じゃない。

 そもそも、ボクはこんなものに参加する気なんて更々ない。お前らの計画に付き合わされてるだけだってんの!

 そんなボクの心情を知って知らずか、肝試しのグループ並びに順番が決まる。和崎(にしざき) 海翔(かいと)というイケメン男子が人気だ。女子がキャーキャー騒いでいる。

 ボクは正直言って、こいつのことが好きじゃない。というのも、海翔はどこか正義のヒーロー気取りでナルシストでとにかく話を聞いてると疲れるのだ。大多数の女子は「それがいい」つっとるが、ボクには到底、友人にもなりたくないし恋人にもなりたくないヤツだ。

 心の中でグチグチ言ってるうちにグループが決まっていて、順番を決めるじゃんけん大会が始まっていた。

 げ、海翔とじゃん。最悪だ。その他のメンバーにも問題ありだ。いわゆる、一軍女子がいるいる・・・あ、でも一人、クラスの嫌われ者がいる。彼の名は小澤(こざわ) 雪弥(ゆきや)。授業中に居眠りするわ、どんくさいわ、とにかくむかつくわの問題児であり、クラス全体からいじめられている存在だ。

 しかし、海翔よりはマシな存在とボクは考える。ボクは両親が死んで、それまで全然面識のなかった叔父と叔母から虐げられながら育てられている。それ故に仲間意識に近いものを持っているのかもしれないが、それだけではない。

 どうも、ボクの目には彼がそんな悪いことしていないように見える。っていうか、事実そうなのだ。「周り(環境)が悪い」────ボクはそう考えている。


「よっしゃー!それじゃあ、はじめっぞ!」


 クラスの祭り男、喜木(きき) 虎太郎(こたろう)の声でボクは思考の海から我に()()()。ボクのグループの順番を確認すると・・・「十三番」だった。最終組である。なんだか不吉な数字だ。


 最初の1グループ目がスタートした。女子が多いグループで、きゃぴきゃぴ話しながら出発していった。この肝試しはスリル感をあげるため、前のグループが帰ってきてから次のグループがスタートする。肝試しのコースは大した距離ではないので次々と順番が回ってくる・・・はずだった。


「あれ、なんか遅いね」

「そうだね、大した距離じゃないのに・・・」

「どっかで迷ってんじゃないか?」


 10分たっても20分たっても最初のグループが戻ってこないのだ。やむなく、次にグループを出発させる。また、10分たっても20分たっても来ない。出発させる・・・それを繰り返していたのがまずかった。7番目辺りまで来て、誰かが「どっかで遭難してるんじゃないのか?」と言い出した。

 ザワザワと困惑が広まっていく・・・その時だった。


 強い光がボク達を包み・・・何も見えなく、聞こえなくなった────



ーーーーー

「ンっ」


 気が付くと、ボクは冷たい床に顔をつけて、ペタンと座り込んでいた。かなりカッコ悪い体制だ。すぐさまに直す。そして、周りを見回した。

 ザワザワと大勢の人が話しているような声が聞こえると思ったら、クラスメイト達がそこいらへんで困惑したように話していたからだった。先ほどまでのボクのように、無様な姿で寝っ転がってるやつもいる。

 だんだんとぼんやりしていた頭がはっきりしてきたので、外からの情報が細部まで入ってくるようになった。

 結論から言うと、ボクらはファンタジー小説によく出てくる城の玉座の前のちょっとした広間(「謁見の間」とかいうやつ)にいるようだった。

 なんでこんなとこに?首をかしげていると、玉座の近くの入り口からきれいな金髪の女の人が出てきた。


「勇者の皆様、お目覚めになったでしょうか?」


 は?

 恐らく、みんな、頭の中で同じことを考えてるはずだ。『勇者』?何を言ってるんだ、この人は。頭、大丈夫か?ではなく、


────こ、この状況って・・・


 だ。これはまさしく、あのパターンしか考えられないであろう。そう、有名な「アレ」である。


「異界より、よく、おいでになりました。ようこそ、アレーヌ帝国へ。()()()()の皆様」


 どうやら、ボクたちは異世界に勇者として転移させられたようだ。

 なんか、面白そうなことが始まりそうだ。


読了ありがとうございます。初回から主人公のキャラ、全開です。


自分の作品がどれほどのものか知りたいので、評価などなどよろしくお願いします。


(不定期更新なので、とても空くことがあります)

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