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国家存亡クラスの大事件と受付嬢

ギルドマスター・バズの元に、

一通の封書が届いた。

騎士団の紋章。

しかも――王都直属。

「……これは」

バズは、その場で開封せず、

静かに周囲を見回した。


「ルーク、ミラ達幹部連中集めてくれ」


「えっ、私もですか!?」


ナミは思わず声を上げた。

「受付だからな」

「そ、そうですよね……!」

ナミは全員に、招集をかける。


会議室

バズはようやく封書を開く。

中にあったのは、

短く、しかし重い文面だった。

――第三騎士団長、ウィリアムより

――国家内密の依頼として

――王都総騎士団長暗殺

――王女誘拐事件への協力要請

「……来たか」

バズは、深く息を吐いた。

「国家存亡クラスだな」

会議室に、緊張が走る。

「これは、表で動けない」

「騎士団が全力で動いてるのは、

 敵にも知られてる」

「だからこそ――」

「裏で動ける、ギルドの力が必要だ」

全員すぐに理解した。


「情報収集だ」

「街、裏路地、商人、流通、噂話」

「全部拾え」


ルークは頷いた。

「王都への物資の流れ、洗います」

ミラは腕を組む。

「武器の横流し、変な注文がないか調べるね!」

一部の冒険者たちにも内密依頼として

依頼、各自即対応。

ギルドは、静かに――

しかし確実に、動き出した。

その一方で。


「ほえーっ?!」

「お、王女様……?」

「さらわれた……?」

「えっと……こんなの私…どうしたら…!」

エリーは、ギルド酒場の隅で本を閉じる。

「そうだね。すごく大変」

「え、えぇ……」

ナミは顔を青くする。

「どうしよう……ドウシヨウ…」


「お姉ちゃんはいつも通りでいいよ」

エリーは即答した。

「別の依頼だっていつも通りある。

受付して、 仕事すれば大丈夫」

「そ、そうなんだ……!」

ナミは、安心したように頷く。

(……本当に、それでいい)

エリーは、胸の奥でそう思った。


駆け出しのロイドなんかは

今回の依頼は担当していないからだ。


ナミは受付台で、

小さく呟いた。


「嫌な予感、します……」

「でも…」

誰も気に留めない。

ただの、ドジっ子受付嬢の独り言。


運命のイタズラがはじまる…!


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