ヨロヨロしなきゃ
「所で体は大丈夫ですか?」
と俺はおじさんの心配をする。するとおじさんは肩を回しながら
「まあ、背中がちょっと痛いくらいだな、心配する事は無いよ」
と余裕そうに答えてきたのでホッと一安心していると
「そうだ、兄ちゃん。ちょっとだけ頼まれてくれないか?」
「はい、何でしょうか?」
「難しいかもしれんが、ガイソーを説教したいからこの後、馬車乗り場の近くのラーメン屋に連れて来てくれないか、そして兄ちゃんにはついてくるであろうサトラーの相手をして欲しんだがどうか頼まれてくれんか」
とお願いのポーズをしてきた。説教かー、隣の説教話聞くだけでも嫌だなーと苦笑いしていると
「頼むよ、ラーメンを奢るからよ」
と頭を下げてきた。俺は少し考え
「お酒が飲めればな、サトラーと会話が弾むと思うですけど」
とちょっと図々しいが頼んでみると、おじさんは笑い
「おっ、にいちゃん、呑める口なのか。安心しなとびっきりの酒を用意してやるぜ、説教は素面だと出来んからな」
と快く承諾してくれた様なので
「分かりました、頑張って連れてきますね」
「おう、宜しくな、じゃ最後の一仕事しますか!」
とおじさんは刀を地面に突き刺しながら立ち上がるとわざとらしくヨロヨロと歩く。その後、おじさんはいつのまにか合流していたカイとミルクーリの近くまで行くと
「嬢ちゃん、今日は済まなかったな。でも、これからもそのまま能力を使ってコソコソと屋敷を出て行ったら第二、第三の歌舞伎者が現れて、自分じゃ無い奴が傷つくかもしれないぜ、嬢ちゃんは悪い事してないんだから、堂々と親に言って外へ出な、これは歌舞伎者との約束だ。じゃ今日は悪かったな、俺は行くぜ」
とヨロヨロしながら玄関の方へ向かい、そのまま去っていった。
おじさんが去ったので頼まれ事をやるかとガイソーの元へ向かおうとするとサトラーが俺の方に近づき
「マーク様、この度は大変にありがとうございました。マーク様御一行がいなければ、私は王都へ連行される所でした」
と頭を下げてきた。俺は何もしてないんだけどねと恥ずかしくなっていると
「それよりも驚きました。マーク様御一行がこの国の第一王子とお知り合いだったとは」
とおじさんが第一王子?と混乱する
「ああこの後、王子殿がやられているラーメン屋にガイソー様を連れて来いとの約束をしていましたね、では早速伝えに行きます」
とおじさんに頼まれた事をサッ君は当然のように知っていたので俺は思わず
「何で知っているんですか?」
と尋ねるとサッ君はウインクしながら
「仕事柄、耳が良くないとやっていけませんので」
と返してガイソーの元へ行った。




