そんな名前知らないなぁ
とぼとぼと机に向かうミルクーリを見送るとサトラーが俺たちに頭を下げ
「それでは、バスクート家のおもてなしをさせてもらいたいのでサッ君について来ていただけますかな」
と案内をし始めたので俺たちはついて行く事にした。
屋敷を歩いているとサトラーが扉の前で止まり
「ここが来賓室です」
と言って扉を開る。中は豪華な置物とか高級そうなソファがあった。間違って壊したら後が怖そうだなぁと眺めていると
「それではご自由にお寛ぎください、私はお茶と軽い軽食をお持ち致します」
とサトラーが部屋を出て行った。残された俺たちは座り方が分からなかったのでどう座ろうか相談し、同じソファに座る事にした。
サトラーを待っていると
「あばずれ、何が来るんだろうな」
とカイがウキウキしていた。するとレイラもウキウキしながら
「そうだね、何が来るんだろうね」
と頷くとレイラが何か思い出した表情をして
「そういえばさっき、光ってたけど、何か覚えたの?」
と聞くとカイはドヤ顔をして
「そうだぞ、新スキルを覚えたぞ」
とソファから立ち上がると
「私の新スキル『保健体育の女帝』を見せてやる」
とカイが突然、琢磨から借りたDVDの名前を言ってきた。すると魔法少女が変身する時みたいな謎の光がカイを覆う。次の瞬間、カイは眼鏡をかけてピシッとしたスーツを着て、教師が良く持っている謎の棒を持った女教師の姿に変身していた。
「どうだ、新スキル『保健体育の女帝』は凄いだろう」
と自慢してくる。レイラは拍手して
「凄いね、一瞬で着替えちゃったよ」
と褒めるとカイは謎の棒を伸ばしたり縮ませたりして
「そうだろ、そうだろ、マークもそう思うよな」
と喜んでいた。俺はスキル名が予想外過ぎたため
「そうだな、すごいなぁ」
と適当に返事をしてしまう。
その後、カイはスキルを解除してソファに座るとレイラと新スキルについて話し合っていた。
しばらくすると扉をノックする音が聞こえてきた。
「お茶と軽食をお持ちいたしました」
とサトラーが扉を開け、ホテルのルームサービスで使われている様な台車を押してきた。




