思い出したら後悔する話
「ただ今、カイ様はこちらで授業を受けておられます」
と執事に案内されたまま部屋に入るとカイが机に向かっていた
「お嬢様、ここに入る数字はなんでしょうか」
と眼鏡をかけて、ピシッとしたスーツの格好した、これぞ女教師みたいな人がカイに掛け算の問題を出す。するとカイは手を挙げて
「10だ」
と正解を言うと女教師は拍手をして
「お見事です」
と褒めるとカイは
「こんなの簡単だ、もっと難しい問題でも良いぞ」
とドヤ顔で両腕を組み余裕そうにする。その光景を見た俺はある記憶が段々と蘇ってくる。
そういえばあの女教師物のDVD、琢磨から借りたままだったな。あのDVDどこに置いてたっけっか、まあ絶対遺品整理で見つかって処分されているよな、ああ返せなくてすまん琢磨と思い出し、心の中で謝っていると急にカイの体が輝き出す。
「カイの体が光ったよ」
とレイラが肩を叩いてきたので
「なんだろうな」
と眺めているとサトラーがミルクーリを護るように前に立ち
「マーク様、カイ様のあれはなんですか」
と少し焦った様に話かけてきたので俺は
「わかりませんけど多分、大丈夫ですよ」
と安心させるために優しく言う。するとカイの輝きが段々と落ち着き、輝きが終わるとカイがこちらを見て
「遅かったな、マーク、あばずれ」
と手を振った後、ミルクーリの方を見て
「ミルクーリ、私は立派にお嬢様になりきってやったぞ」
と胸を張るとミルクーリは頭を下げて
「カイ様、ありがとうございます、おかげでみんなと遊べました。本当にありがとうございました」
とお礼をするとカイはニコッと笑いながら
「ミルクーリ、次は私とも遊んで欲しいぞ」
「はい、遊びましょう」
と約束し合い指切りをして笑い合う。するといつのまにか2人の側にいたサトラーが
「約束が終わったのであれば、お嬢様は授業を受けてもらっても良いでしょうか」
とニコッと笑いかけるとミルクーリは少し落ち込んだ表情をして
「はい」
と頷くとサトラーは
「あっもちろんカイ様が代わりに受けた授業の所は後で宿題にしておきますからどうかご安心を」
とニコッと笑ったまま言う。するとミルクーリは絶望した表情をし頷くのであった。




