幕間(4話後の日常)
「……どうしたんですか?それ」
4班に資料を受け取りに行ったら、班長の机にお菓子や本、魔導具などが大量に置かれている。
「あぁ、これ誕生日プレゼントですよ!班長そろそろなんです」
「え、そうなんですか?!すみません私、知らなくて……」
あまりにも沢山の人が用意していたようで、私も何か用意した方が良かったかな?と心配になった。
教えてくれた班員がカラカラと笑う。
「こんなに貰うのこの人くらいなんで、気にしないで大丈夫っすよ!
ていうか、サンビタリアさんは立場上、一人にあげたら班長全員あげなきゃってなるだろうし。リュート様のだけ用意すればいいんじゃないですか?」
リュート様のお名前にドキリとする。そういえば、リュート様のお誕生日まであと一か月くらいだ。
でも、ご迷惑じゃないのかな……?
「リュート様の分って、いつもはどうされてるんですか?」
「んー、いつも班長何人かで相談して、珍しい文献とか書物とか見つけてきてる感じっすね」
「なるほど……」
「あとは……あーほら、リュート様って、私物買うにも申請要るじゃないですか。
だからわざわざ申請するほどじゃないけど、あったら便利だろうなー、てくらいの小物とか、誕生日プレゼントにかこつけてあげてる年もあるって聞いてますね」
そうだ。リュート様はこの魔術院敷地から出るのも原則禁止されているし、手紙も検閲される。私物の購入ももちろん許可制だ。
「班長達と相談して、一緒に買ってみたらどうですか?」
「ありがとうございます、ちょっとご相談してみます……!」
◇
「サンビタリアは自分で選べよ!」
1班長さんに相談したら、豪快に笑われた。
「え、でも、ご迷惑じゃ……?」
どうしよう。当然だが、1班長さんは私がリュート様をお慕いしていることも、それについて釘を刺されたことも知らない。
困っていたら、2班長さんが第1研究室に入ってきた。
「お疲れさまです」
「お、ちょうどいいところに」
「サンビタリアさんお疲れ様。お前はどうしたんだよ、ニヤついて……」
そのまま1班長さんから説明を受けた2班長さんに、同じことを言われる。
だから私は、恋心を疑われるような振る舞いはできないんです……!と心の中で叫んだ。
やっぱり返答に困っていると、2班長さんが助け舟を出してくれた。
「どうしても気になるなら、俺達の分と一緒に渡してもらえるか?誰からと言わずまとめて渡してしまえば気にならないだろう」
ありがたくお言葉に甘えさせてもらい、今度班長の皆さんからのプレゼントも預かることになった。
――私は、何を差し上げようかな。




