真実を……
隊長さんには伝えたいな。
私がどうやって過ごしてきたのか。
どうやって森の中で生活したのか。
女神様たちの事は言わない方がいいよね。
「あのね…隊長さん。聞いて欲しいの。」
「何をだ?」
「私の生い立ち?」
「辛くなるなら無理に話さなくてもいいぞ?」
「ううん。聞いて欲しいって思ったの。」
「そうか。」
「うん。」
これからお世話になる人だから。
隊長さんからセレネ様やアノス副隊長さんにも話してくれると信じる。
「私は、辺境伯の長女として双子の妹として産まれたの。
私は一人きりでばぁやが世話をしてくれてたんだ。
ここの部屋よりも狭い部屋でずっと暮らしていたの。
一度着たお洒落な服は2度目は着れなくなったの。
取られるのが分かってるからお洒落したくなくて毎回白のワンピースしか着なくなったんだ。
ばぁやは悲しそうな顔してたけど仕方ない事だってわかってるからいいの。
ご飯もね………。
ばぁやはもっと色々食べさせたかったみたいだけど私嫌われてたからパンと牛乳ばかりでスープが出た時は嬉しかった。
でも具がないスープでも野菜や肉の味がしてそれだけで良かったんだ。
でもね……。
7歳になって診断の日…。
服装は令嬢っぽくなくてそれでも久しぶりのお洒落で嬉しかったの。
お母さんには…私が邪魔なの変わらなかった。
森の中に捨てられちゃったんだ。」
「最初から邪魔な子なんていないんだよ?」
「そうかな?
お母さんにとっては私はずっと邪魔だったよ?」
「それはお母さんが子供二人を大切に出来なかっただけだと思うよ…。」
「そうかなぁ………。
それでね!
森の中でこれからどうしていけばいいのよーって叫んだの。
手元に鞄が一つだけあって、これでどうにか生きろって事かって思ったの。
それがばぁやとお父さんが用意してくれたものだったの。」
「会った時に下げてたマジックバックか。
あれは高価な物だぞ?」
「そうだと思う。
そこにお母さんからの手紙もあったけど結局この人は産んだだけの人なんだって思ったんだ。
ばぁやの手紙は長くて何日もかけて全部読んだの。」
「ばぁやって人に大切にされてたんだな。」
「うん!
でもお父さんがほとんど用意してくれて、ご飯の量が多くて2回に分けて食べたんだ。
それにテントは1部屋分位の快適さだったの。」
「……過保護かな?」
「ふふふ。お父さん…お母さんの使用人とかに邪魔されて私に会えなかったんだって。
生きて逃げれるだけの物を与えたかったんだって。」
「すごいな…。」
「お兄ちゃんの事も名前もばぁやの手紙で私は知ったんだぁ。」
「……そうか。」
「何も学ばないで捨てられたからどうしていいのか分からなくて魔力循環覚えてからここに来たの。」
「すごいな。」
「大変だったよ。
森の中は一人っきりで屋敷の中ならばぁやが居たけどいなくて寂しくて泣いた日も多いんだ。
でもね、声を出して泣いちゃったら魔物がよってくると思ってひっそり泣いてたの。」
「森の中は安全では無いからな。」
「そうなの!
避難してきても私を忌み子だとか片割れは消すべきだって言われて…。
お母さんに頼まれてきたんだって……。
それが悲しくて………。
私はどこにも生きていける場所はないんだって思っちゃったんだ………。」
「そんなことは無いぞ?
忌み子説は隣国……王国の人だけが信じてるものだ…。
それに王国でも忌み子説なんて今は無くなってるはずなんだよ。」
「そうなの?」
「そうだよ。
ただまだ王国で忌み子説を信じてる人ってのは馬鹿だと言われてるかな…。」
「……そうなんだ。」




