今後について8
ーアノス視点ー
2人と解散してセレネ様は報告に俺はクレス兄さんの彼女さんの場所に向かう事になるとは……。
安心して寝てるのに行かせるなんて出来るわけないよね。
クレス兄さんには悪いけど。
コンコンコン
「はーい。今行きます。」
「焦らなくて大丈夫ですよー。」
ドアを開けて出てきたクレス兄さんの彼女さん。
相変わらず美人ですね。
「どうしたの?何かあった?」
「あったと言えばありましたね……。
とりあえず中で話してもいいですか?」
「そうねぇ……。入って。」
「お邪魔します。」
いやぁ……愛の巣って感じ。
俺の語彙力の無さはこの際放置しよう。
扉を閉めて誰も入ってこないように一応鍵閉めとこう。
「鍵まで閉めたって事は……侵入防止?」
「そうですよ。」
「……今日クレスが抱っこしてた女の子の事で話があるのかな?」
「勘が鋭すぎますって……。」
「これでもクレスの彼女なので。」
「まぁそうなんですけど……。」
「それで話は?」
「女の子は辺境伯の屋敷預かりになりました。
それで彼女の為にクレス兄さんと俺もたまに泊まることになりました。」
「……訳ありなの?」
「……隣国の王国辺境伯の長女です。」
「…もしかして…愛し子?」
「お察しの通り。」
「そう……。ちゃんと守りなさいよ。」
「そのつもりです。」
「私の事は気にせずにって伝えといて。」
「はい。」
「それと……あの人はいつプロポーズしてくれるのかしらね?」
「きっと今回ので覚悟決めると思いますよ。」
「そうだといいけど……。
もし結婚したら義姉さんって呼べる?」
「呼べますよ。」
「それなら良かった。」
「心配だったんですか?」
「ちょっとだけね。」
「呼べないって事は無いですよ。」
「それでも私のが年下だからね……。」
「ただセレネ様と同い年ってのは納得できてないですんですが……。」
「それはどういう意味で?」
「義姉さんのが落ち着きすぎてるので。」
「セレネ様がお転婆みたいに聞こえるのだけど気のせいよね?」
「合ってますよ。」
「アノスに彼女さんできるのか不安だわ……。」
「不安材料が全てなくなったら探しますよ。」
「モテるのにもったいないわよ?」
「モテませんって。
クレス兄さんを射止めた義姉さんのが凄いんですから。」
「あの人かっこいいって言われてるけど私からしたら可愛いんですもの。」
「もの好きっていうんですよ?」
「そうかもしれないかな…。
だって私が可愛いのよって言うとそんなわけないって否定するの。」
「男としては可愛いよりはかっこいいと言われたいものですよ。」
「そうなのかしら?
でもいいと思わない?
普段可愛いのにいざって時はかっこよくなるの。
いつまでたってもときめかせてくれる相手なんてそんなに居ないわよ?」
「変わってますよね……。」
「それだけ大好きってことよ!
彼はどうなのか分からないけどね……。」
「不安にさせてるんですね……。
クレス兄さんは義姉さんの事好きですよ。
好きすぎて覚悟が追いついてないんですよ。
だからあと少しだけ待ってあげてください。」
「何の覚悟が足りないのかしらね……。
もう少し待ってみるわ。」
「きっと決断できますから。」
「そうよね……。」
「プロポーズしてきたら待たせすぎたばーかって言ってやればいいんですよ。」
「ふふふ。そういう事言えなくなると思うけどね。
考えとくわ。」
……一緒に過ごせる頻度が下がる話をしに来たはずなんだけどなんで惚気を聞かされてんだ?
まぁ二人の事を理解しているからこそ言いやすいのは分かるんだけどさ。
俺に相談するなよな……。
2人の関係の進展フォローまでって聞いてないから。
「それじゃぁ戻りますね。」
「伝えに来てくれてありがとう。」
「……気をつけてください。」
「そうね……。帝国の人が来るってわけじゃないんでしょ?」
「……手引きをしてるのは確実です。
それにクレス兄さんの彼女ってのを知ってるので危険ですよ。」
「気をつけるしかないわね。
任せておいて。」
「不安しかないです……。」
にっこり笑う笑顔が怖いって2人なんですけど……。
デジャブって短期間で起こらないと思うんだよなぁ……。
もう女性はどんな人でも怒らせたら怖いって覚えよう。
彼女さんの家……2人の愛の巣?から出て教会に戻る。
損な役割でしたってオチはないよな?




