入国出来ました!
門を潜りある程度離れてから話を聞かせてもらうことになった。
「さっきは危なかったね。
お嬢さんは狙われてたりするのかな?」
「……分かりません。」
「分からないか…。
1人でここまで来たってことは隣の国の辺境からかな?」
「はい…。
癒し手の方に会うようにお手伝いです。」
「そうか、そうか。」
緊張しているのバレてるか頭を撫でられてる。
なんだろう?何かあるのかな。
「本当の門番にお嬢さんを渡さないとね。
お嬢さんは警戒心が強いから困ってたんだろう?」
「……えっ?」
「癒し手の名前を自分から言わなかったからね。
あの門番は……捕まえてもらうよ。」
「……名前は自分から伝えないようにきつく言われてます。
それだけでわかるんですか?」
「分かるよ。
お嬢さんは癒し手で有名だとも言ったからね。」
「しつこかったのでつい……。」
「いいんだよ。
ここはね、癒し手の人々で栄えた町だからね。
この国での辺境とも言われてるんだ。
お嬢さんが言ったのはこの辺境伯の領主さんの娘さんの事だね。」
「そうなんですか?
どうして私にそんな話を?」
「おや?彼女に会うんだろう?
私はこの町で商人でもあるし領主の……これはまだ知らなくてもいいかな。」
そういえばお礼言いそびれちゃった。
「……ん?
助けていただいてありがとうございます。
助かりました。」
「いいんだよ。
たまに……居るから。
あぁいう奴は。
ほら行こう。」
「はい。」
おじいさんについて行っても大丈夫な気がする。
それにしてもあの門番さん…まさかね。
苦笑いしか出てこないけど嫌な予感的中かな。
「おぉお疲れ様。」
「お疲れ様です。どうしました?」
「門番変えたのか?知らんやつだったぞ!」
「紛れ込みましたか。
他の者を行かせます。」
「そうしてくれ。
それと……変な門番に絡まれてたお嬢さんを連れてきた。」
「あ、あの…。癒し手の方に会いに来ました。」
「入国の手続きは俺がしますよ。
癒し手って事は…セレネ様に会いに来たんだね。」
「はい。」
この人は大丈夫だ。
つい笑顔で答えちゃった。
「笑顔がとても可愛いお嬢さんだね。」
「ありがとうございます。」
「一緒にセレネ様の場所までご案内しましょうか?」
「お願いします。」
「お前さんに任せて私は店に戻るとするよ。」
「協力感謝します。」
「門番が変わった原因も突き止めるんだぞ。」
「もちろんですよ。」
なんだろう…。
2人とも腹黒いかも。
「この紙にこの場所に来た理由と名前を書いてもらえるかな?」
「はい。」
名前はアリアナで来た理由はお使いでセレネ様に会うためでいいよね。
捨てられて逃げてきましたってことは隠しとこう。
「出来ました。」
「ありがとう。
お使いか……1人で?」
「はい。
……おかしいですか?」
「いや……向こうの国の辺境伯領から来たんだろうけど…。
馬車使わなかったのか?」
とりあえず笑って誤魔化そう。
「はぁ……。何も聞かないでおく。」
「ありがとうございます。」
遠くから一人の人が近づいてくる。
「隊長!例の門番捕まえました。」
「副隊長は仕事が早くて助かるな。」
「全く捕まえるのが面倒だからと仕事をこちらにまわさなくても。」
いつ頼んだんだろ?
「面倒だからまわしたわけでは。
セレネ様に会いに来たお嬢さんの相手をしていたから動けなかっただけだ。」
何も聞かなかった事にしますね。
にこっり笑って誤魔化しとこう。
「あぁ……。お嬢さん、初めまして。
副団長してるアノスです。
お嬢さんの相手をした隊長はクレスで俺達は兄弟なんですよ。」
どっちがお兄さんなんだろう?
何となく隊長さんがお兄さんかな?
「よろしくお願いします。」
「全くお前はもう少し周りを見てから話をしてくれ。」
「もしかしたらお嬢さんに関係あるかもしれません。」
ここまで来たのに嫌だなぁ。
どこに行っても私の存在ってダメなの?
なんか悲しくなってきちゃう。




