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番外編ー父親アレス目線ー4

じぃやはそれでもまだ書斎にいる。

用は済んだはずなんだがな…………。


「まだ何かあるか?」


「ここからは世間話をしようかと……。

坊ちゃんとは仲良くなれてますか?」


「まだまだだな……。

俺が子供に近づくのが怖い臆病者だからどう接したらいいのか分からないんだ……。」


「坊ちゃんは賢いですからね……。

子供っぽい時はそれとなく諭してあげれば良いかと…。

子供は甘えたくなれば甘えてきますよ。

不安になる事なく心開くのを待ってみたらどうですか?」


「待つか……。

4歳まで待たせていたのにか?

親らしい事を何一つできなかったんだぞ。」


「過ぎた事を気にしても仕方ないです。

坊ちゃんやお嬢様が小さい時は奥様に近づくなと言われたではありませんか。」


「そうなんだけど……ちゃんと接してやれば良かったなと思ってな……。」


「お嬢様には最初の時以外は遠目からでしたしね……。

坊ちゃんは跡取りとして考えなくてはいけなかったから奥様も何も言えなくなったんでしょう。」


「双子であれ跡取りだから面倒を見るのは当然だと言ったからな。

メイドをつけてやれなかったからじぃやの孫には苦労かけてしまったな。」


「将来と為と思えば良いのですよ。

あの子もいずれ結婚して子供が出来るでしょうから予行練習です。

きっと良い父親になれますよ。」


「手がかからなすぎて予行練習に果たしてなるのか?」


「旦那様。

子供は勝手に大人になる訳ではございませんよ。

親に余裕ができた時に小さかった子供が大きくなっていた。

手のかかる時間があっという間に終わってしまう。

そうやって振り返った時に勝手に大人になるなんて思われているのです。」


「それなら俺はその貴重な体験をすっ飛ばしてしまったんだな。」


「そうなります。

ですが坊ちゃんはまだ7歳児です。

いくら大人びて貪欲だとしても寂しさを感じてしまいます。

坊ちゃん自身自分の心と向き合ってないので、子供らしさからは遠ざかっているようですが……。

お嬢様が戻って接する機会が増えればきっと子供らしさも感じますよ。」


「子供らしさを出されても俺が対応出来ないんだけどな……。」


「お嬢様と変わらず必要な物を与え、坊ちゃんと普通に会話を楽しまれるのもいいのではありませんか?」


「そういうものか?

例えば、どんな事を話せばいいんだ?」


「旦那様と坊ちゃんの共通の話題はお嬢様でしょうね。

旦那様はまだお嬢様の事は詳しくはありません。

お嬢様がお戻りになりましたら2人の話題は可愛らしいお嬢様の話でいっぱいになるでしょう。」


「時間が経てば次第に分かるってか感じだな……。」



紅茶の入ってるカップに手が伸びて止まる。

いつの間にか飲み干してしまって次を継がなくてはいけなかった。

いつも自分で足すのを知ってる為か全く動こうとしないとは……。

紅茶を足し、乾き始めた喉を潤す。

じぃやは紅茶のブレンドを得意としてるが使用人によって味は変わる。



「……じぃやの入れた紅茶以外はどうも合わないな。」


「お褒めいただき光栄でございます。」


「さっぱりとしたのを得意とするのがじぃやで、フルーティーな紅茶を得意とするのがばぁやか……。

孫の得意な紅茶はなんなんだ?」


「あの子は全てでございます。」


「2人から教わっていればそうなるか。」


「なんでも坊ちゃんに色んな紅茶をお飲み頂きたかったみたいですよ。

自分でもオリジナルのブレンドを試しているみたいです。」


「頼もしい者がアトラの側に着いてくれて安心だな。」


「坊ちゃんに使える事が出来たのはとても幸せですと仰っておりました。

僕も早く相手を見つけてお嬢様に着いてくれる人を見つけなければいけませんねとも仰ってましたね。」


「愛情深い一家が家に使える家臣で良かったよ。」


「孫も坊ちゃんについて大分変わりましたからね……。」


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