今日は君と帰りたかった
雨が降っていた
寂しくて寒くて冷たくて
そして折りたたみ傘を
空に向けて開いた
まだ灰色の泣いている空へ
傘を開いて見上げて
そして一人で寂しく帰った
君は今誰と帰っていますか
なんて暗いことを思ったりした
こんな雨だからこんなことを
考えてしまうのかもしれない
だけど君に聞きたいことだった
君は雨に濡れて一人で帰っていた
その姿をたまたま
確認してしまった時に
また気持ちが沈んだ
今はもう話しかける勇気も
笑顔向ける勇気もないから
君に何もしてあげられないけど
もし出来るのなら──
君と帰りたかった
灰色の空が泣いている
冷たくて悲しい雫を残して
雨は降り続けている
私はここにいる
君はずぶ濡れだ
私はここで安全なところで
君は濡れて冷たいところで
君と帰りたかった
もし私が出来たのならば
君にそっと笑いかけて
一緒に帰らないと言いたい
そして傘を差し出して
できれば二人で帰りたい
残念ながら私には
もうできる勇気がないの
笑いかける勇気も消えて
あるのは無意味な傘だけで
君の後ろ姿見つめては
どうしようもなく
泣きたい気持ちになるの
空と一緒に泣きたくなるの
ねえ今なら泣いても
きっと誰も気づかない
ねえ今なら泣いても
きっと誰も咎めないから
ここで涙流させて
ここで泣かせてもらって
私は何もできずに
ただ願望だけ抱いている
無意味な傘に守られている
もしも私ができたならば
君に話しかけて
そっと笑いかけて
傘を差し出すでしょう
そして二人で帰ったでしょう
君と帰りたかった
まだ灰色の空は泣いてくれている
私は静かに涙こぼしている
君は雨に体温を奪われていく
これが今の現状で現実
今日は君と帰りたかった……




