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3月22日 世界水の日
「水出しっぱなしでいいんですカ」
ホームステイをしている彼女が初めて僕に話しかけた言葉がそれだった。
「ああ、ごめんごめん。」
そういいながら慌てて蛇口を閉じたが、その子は不思議そうな顔をしていた。
数日後、僕がまた蛇口を閉じ忘れたときに不思議そうな顔をしながら話しかけた。
「水って貴重品じゃないんですカ」
「貴重品?」
「はい。私の国では重罪デシタ。」
「重罪って?」
「百叩きデス。」
「え?」
彼女のあの時の顔は純粋な疑問だったことが分かった。
僕は水が彼女の国ほど水が貴重ではないと説明したが、それでもよくわからないような顔をしていた。
「水って貴重ですヨネ。」
「そうだけど。」
彼女の根っこの思想は変わらず、話の行き違いが起こり続けた。
その時僕は、自分の考えを押し続けていることに気がつかなかった。




