ここをキャンプ地とする
サブタイトルのやつは書いてみたかっただけで、あんま関係ないです笑
俺、長江鯉太郎はキャンプ地である宮崎県に降り立った。FA選手としては珍しくキャンプ前乗りの許可を受けて単身で自宅がある東京から飛行機できた。そうして、タクシーを拾って、半月ぐらいお世話になるホテルに荷物を下ろし、早速球場まで来たのだ。
俺が球場の前で立っていると
「これはこれは、日本の至宝がなんのようかな。」
そう、声をかけてきてくれたのが広島と連絡を取り持ってくれた高校の先輩である、山田真樹先輩だ。
「意地悪言わないでくださいよ。真樹先輩。これからお世話になります。」
そう言うと、俺は一礼した。
「ハハハ。こっちこそよろしくな。球団からお前の世話頼まれてるから、とりあえずロッカーまで案内するわ。」
この人は変わんないなと、鯉太郎は心の中で思った。こう見えても真樹先輩は、広島でセットアッパーの立場を確立しており、確か今年は1.2億もらってるはずだ。
「ありがとうございます。でもここの球場は庭みたいなもんなんで大丈夫ですよ。」
「あれ、ここで公式試合なんてあったか?」
「いえ、ないです。俺実は小さい頃だけここで過ごしてたんです。その頃春になるとよくここに通ってたんで、だいたいわかるんですよね。」
「あぁ、そういうことか。でもなんで球場の中までわかるんだ?」
「それは、当時の山本監督に気に入られて入らせてもらってて、結局山本監督が勇退するまで許可もらってたんですよ。」
当時の俺は、両親を困らせるぐらいの悪ガキで、球場にもイダズラをしようと勝手に入ろうとして山本監督に見つかった。しかし、なぜか監督に気に入られて春キャンプの間、練習を間近で見させてくれた。
このとき見た選手たちはのちに黄金時代と呼ばれる選手たちばっかりで、幼い俺でもその華々しいプレーを見て感動した。そして、野球にのめり込むきっかけとなったのはいうまでもない。
「へー、そういうことか。それなら必要なさそうやな笑。まぁ、とりあえずいこか。」
「はい!」
そうして、俺のプロ野球人生第二章がとうとう始まろうとしていた。




