表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

75/138

鍛冶見学 2


鍛冶は大きく次の方法で行われていた。

炭を燃やしたかまどみたいな所に赤い鉱石と銀色っぽい鉱石を入れ、火にかける。

2つの鉱石が溶けて混ざった物が流れた先に石で出来た容器があってそこに溜まるようになっていた。

少し冷やし、塊になった所取り出し、ハンマーなどで叩いて伸ばして形を整える。

冷えて着たら再び炉へ投入し、柔らかくなった所で再び叩いて伸ばす形だ。

満足いく形になった所でお湯の中へと投入して冷却させたら完成だ。

後は精々やすりで削ったりする程度だ。


え? これだけ?

鍛冶ってもう少し複雑じゃなかったっけ?

と言うか、出来た物は少し青っぽい金属だ。

もしかしてこれって青銅なんだろうか?

え? もしかして青銅器時代の文明しかないのか?


普通ドワーフと言ったらミスリルとかアダマンタイト、他にはオリハルコンとかじゃないの?

せめて鉄を使った武器を作ってくれ!


何度か鍛冶を行うのを見ていたが、全部青銅しか作らなかった。

と言うことはこれしか無いってことなんだろう。

なんてこった…


・・・・


鍛冶見学が終わり、家に帰ってきた俺はパピーに鍛冶のことを聞いてみることにした。


「父さん、聞いても良い?」


「何だ?」


「今日作ってた金属、あれって何なの?」


「あれは銅だ。銅に銀色の金属スズを加えることで青くて丈夫な金属に変わる。

 俺達はそれを青銅と呼んでいる。」


やっぱり青銅で合っていたみたいだ。


「へぇ~そうなんだ。

 他の金属を扱うことも有るの?」


「他の金属? 無理だな。」


「何で?」


「他にも鉄と名付けた金属が有るんだが、いくら火にかけても溶けないので加工することが出来ないからだ。」


「そうなんだ。

 もし、その鉄を加工出来たら凄い物が作れそうだね。」


「俺達鍛冶師はそんな夢物語みたいなことは期待しない。現実を見ろ!」


頭が固いと言うか、これと言った物以外は無いって感じだな。

まあいい、とりあえずは鍛冶の技術を習得できるように交渉してみるとしよう。


「父さん、僕も鍛冶をやってみたい!」


「…そうだな、今日の態度を見た限りでは教えても良いだろう。」


「やった~!!」


「だが、鍛冶は暑さに耐えることも必要だが、基本力仕事だ、ハンマーを打ち付ける力が必要だ。

 明日から巻き割りの仕事を頼むとしよう。

 これを2年間続けられたら鍛冶を教えてあげよう。」


「わかった、僕頑張るよ!」


力は現状でも十分有る気がするが、パピーとの約束を満たさないと教えてくれなそうだし、薪割を頑張るしか無いか。

とりあえず鉄鉱石が有ることは分かったし、それを加工出来るための仕組みでも作ってみるのも良いかもしれない。

何はともあれ明日から頑張るぞ~!!


ブロンズだってゴールドを倒せるんだ!(謎)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ