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収穫


次の日に出来た堆肥を追肥として行い、また新たに腐葉土とうんこ作りに精を出すのだった。

パピーやアリス一家は野菜作りは水だけで、追肥と言う概念が無かったため、ビックリされた。


2ヵ月後、随分と成長し、小さなトマトの実が出来始めた。

アリスの畑のキューリーも同様に小さな実を付け始めたみたいだ。

2回目の追肥を行い、今度は前もって支柱を立てて縛っておく。


「ねぇロット、この棒って何の意味が有るの?」


「今までのトゥメイトウやキューリーだったら問題無いかもしれないけど、トマトとキュウリなら支柱を…この棒を立てないと実の重さで茎が折れたり、倒れたりして野菜が駄目になっちゃうからその支えが必要なんだよ。」


「へぇ~なるほどね。後、キュウリって何?」


「アリスのキューリーは多分見た目も味も違うと思うんだ、だからキュウリって名前で売り出そうと思ってさ。」


「キュウリ、キュウリ、キュウリ…うん、良い名前かも。」


「だろ?」


「さすがロットね♪」


俺が凄いのではなく、名前を丸パクリですが何か?


それから1週間後。


「ロットが言ってた通りね、随分大きくなってきたわ。

 この調子だと確かに重くなりそうね。」


「予想ではまだまだ大きくなると思うよ。」


「何時もだったらそろそろ収穫する大きさなんだけど、これだと確かに違う野菜になりそうね。」


3ヵ月が経ち、そろそろ収穫時期だ。

トマトは前以上に赤く大きく育った。

そして、キュウリは地球で見た時と色、形が同じものが出来た。


「すごいな…こんなキューリー見たことが無い。」


「お父さん、キュウリよ、ロットが考えたんだから。」


「そ、そうか、確かにキューリーって名前よりはキュウリの方が良さそうだ。」


「みなさん、試食してみませんか?」


「うん、実は楽しみだったの。」


みんな各自トマトとキュウリを持って試食をしてみることにした。

まずはトマトから行ってみることにした。


カプッ…うん、前より食べやすくなった。よりトマトに近くなりこれなら十分満足できる完成度だろう。


「美味しい…ロット、前より美味しくなってない?」


「うん、僕もそう思うよ。」


「これなら前以上に高く売れるかもしれないわね。」


「ん~、僕的には同じ値段でも良いかなと思うんだけど。

 あまり高くするとお金持ちばかりになって、みんなの口に入らなくなっちゃうしね。」


「ロットがそう言うなら…

 じゃあ、次はキュウリね。」


カリッ…瑞々しくほんのりとした甘みが合って旨い、これは十分満足できる味だな。


「美味しい~これ、本当にキューリー?」


「…旨いな…本当に旨い…」


アリスはビックリしているが、アリスパピーは感動していた。


「ロット君、ありがとう。

 おかげで最高のキューリー、いやキュウリが完成したよ。」


「いえ、みなさんが頑張ったからですよ。」


「妻が言っていたのは本当だったんだな…くやしいがロット君はアリスに相応しいと確信したよ。

 これからもアリスのことを頼む。」


アリスパピーの了解が得られてしまった。

これで完全に親公認の仲になってしまった。

ま、将来も安心出来たし、めでたしめでたしだな。


タマネギ嫁ゲットだぜ!

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