アリス一家
今日はアリス一家が我が村へとやって来る日だ。
少しドキドキである。
「確かお昼ごろに来るって言ってたわね。」
「そ、そうだね。」
「あらロット、緊張してるの? 将来のお嫁さんが来るんだもんね、仕方ないか。」
「そ、そんな訳ないじゃん。」
嘘です。めちゃめちゃ緊張しています。
ただ、前世と違って顔も性格も既に知っているし、まだ結婚する訳ではないので、少しだけ余裕が有る。
「そう? まぁ、気楽にしてなさい。」
マミーはそう言ってから、出迎えるための準備をするために離れて行った。
お昼頃になり、とうとうその時間がやってきた。
コンコン。
キター! とうとうこの時間が来てしまったのだ。
扉を開けると、そこにアリス一家が大荷物を持って居た。
「ロット、来たわよ!」
「ようこそ、アリス。待ってたよ。」
アリスの顔を見た瞬間、先ほどまでの緊張は解け、安心している自分にビックリだ。
「これからお世話になります。」
「こちらこそ宜しくお願いします。」
「遠い所お疲れ様でした。
歓迎いたしますわ。こちらへどうぞ。」
マミーがアリス一家を食堂へと案内する。
「ロットは私の隣ね♪」
「はいはい。」
俺はアリスの横に座る。
料理がどんどん運ばれ、全員に飲み物を配り終えたので、乾杯することにした。
どうやらパピーが音頭を取るらしい。
「では、これからの私達の生活に、乾杯~」
「「「「乾杯~」」」」
こうしてアリス一家との共同事業が始まった。
まぁ、アリスは嫁予定だけどね。
明日から頑張るぞ~
何だかんだでアリスが気になるロットであった。




