祝福とは
この世界に来てから3年ほど経ち、俺もようやく3歳になった。
言葉も話せるようになり、意思疎通も問題無く行えるようになった。
トイレにも自分で行けるようになったので、公開プレイも終了したのは助かった。
おねしょは、まぁ、頭脳が大人でも、体は子供だって某少年探偵も言ってるが、正にその通りである。
それが何だって? 言わせんなよ、恥ずかしい…
俺の家の生活も分かるようになった。
どうやら家は木こりで生活しているみたいだ。
ただ、冬の時期は木を切ることが出来ないため、春~秋は木こり、冬は街へ出稼ぎってローテーションを行っているみたいだ。
おそらく俺も大きくなったら同じことをさせられるのだろう。
だが、せっかく異世界に来ているんだ、俺は冒険者になりたいと思う。
今はまだ親には話してはいないが、大きくなったら相談してみようと思う。
「ロットー!」
マミーが俺を呼んでいるみたいなので行ってみることにした。
「何? 母さん。」
「今度、お父さんと一緒に街に行くから楽しみにしててね。」
「え? 街に行けるの? 何しに行くの?」
「ロットも3歳になったからね、神様の祝福を貰いに行かなくちゃね。」
「祝福って?」
「神様から祝福を貰うと、その人がどんな職業に向いているとか、スキルを持っているかとか教えてくれるんだよ。」
職業! スキル! キタコレ!
「へ、へぇ~そうなんだ。
ちなみに、母さんはどんな祝福を貰ったの?」
「私? 私は大したものは貰えなかったかなぁ~
だから、お父さんと一緒になったってのも有るんだけどね。」
「ねーねー、どんなのだったの?」
「仕方ないわね~、じゃあ、ステータスオープン!」
すると、目の前に半透明のスクリーンが現れた。
おお! ファンタジーだ!
さっそく現れたスクリーンを覗き込んでみる。
どれどれ…
「読めないんだけど?」
「そう言えば、文字を教えて無かったね。
ロットは頭が良いから読めると思っちゃってたよ。
じゃあ、今度文字を教えてあげるね。」
「うん、僕頑張るよ!」
「で、私のステータスなんだけど、ロットが文字を読めるようになるまでの秘密にしようかね。」
「え~!! 何だよそれ~!」
「読みたかったら頑張って勉強しようね。」
「は~い。」
仕方がない、どうせ必要になるんだし、頑張りますか。
でも、その前に確認してみたいことがある。
「ステータスオープン!!」
…何も起きないな…
「ロット、ステータスは祝福を貰わないと見れないよ?」
「何てこったい…」
こうして今度街に行って祝福を貰うのと、俺は勉強を頑張ることが決まったのだった。
さて、主人公はどんなステータスが!?




