返ってきた
色々と有ったが、無事に我が家に到着した。
「今帰ったよ。」
「あなた、おかりなさい。
お疲れ様までした。」
「ああ、ただいま。
ほら、稼ぎだよ、子供のために使ってくれ。」
俺は冬の間に稼いだ(一部使った)お金をアリサへと渡す。
「え? こんなにも沢山のお金が? お母さまから聞いてたのと随分違います。
あなた、かなり無理しませんでしたか? お体は大丈夫なんですか?」
「いや、たまたま割の良い仕事を見つけてね、頭は使ったけど、体は問題ないよ。」
「そうでしたか、じゃあ帰ってきたお祝いしないと、ちょっとだけ奮発したんですよ? 楽しみにしていてくださいね。」
「ああ、楽しみにしているよ。
それにしても、アリサのお腹、随分大きくなったね、もうすぐなのか?」
「ええ、もう臨月に入ったので、もう少しかと、ほら元気一杯でお腹を蹴るんですよ?」
「どれどれ? お、ずいぶんとヤンチャだな、男の子かな?」
「きっとそうですよ、楽しみです。」
「どれ、着替えて来るよ。」
「では、私は夕食を用意しますね。
着替え終わったら食べましょう♪」
俺は自分の部屋に行き、着替えることにする。
それにしても、例のお店に行ってから、ちんこが痒いんだよな、もしかして病気をうつされたのか!?
いや、正確にはちんこの上の陰毛の部分だ、ちんこ自体は問題無いハズだ…無いよな?
と言うことはケジラミでも貰ったんだろうか? 確かに肌に赤い点々が見える。
確かケジラミは卵が毛に付いて取れにくいから、全部剃れば良いって話を聞いたことが有る。
幸いなことに、今アリサは臨月だ、ヤルことは無いので剃ってツルツルになっても問題無いだろう。
早速剃ってみた。
久々に毛無しのちんこを見たな、何か情けない気持ちになったが、仕方がない。
後は毛が生えるまでは隠し通さなければいけない。
着替えも終わったし、処理も終わった。
なので、飯を食いに行くことにする。
「はい、あなた、どうぞ。」
「お、ありがとう。」
とっておきのワインを継いでくれたので、飲む。
「旨い!」
「良かった。こっちも食べてみて。」
「肉なんて久々だ、こいつも旨いな。」
「一杯食べてね、まだ有るから。」
「ああ、ありがとう。」
「街はどうでしたか?」
「人が一杯で何か窮屈だったかな、俺には山奥が合ってると思ったよ。」
「私もそうですね、あなたと、お父様、お母さま、そして今度生まれてくる子供さえいれば十分です。」
「そうだな。」
「お仕事の方は、どうでしたか?」
「父さんは、土木関係の仕事をしていたが、俺は役所での書類整理の仕事だったな。
1日中色んな計算ばっかりやっていたよ。」
「あなたは計算得意なんですか?」
「得意かそうでないかと聞かれると、得意では無いかなぁ~
でも、お金も良かったからね、アリサと子供のためにも頑張ってみたよ。」
「…ありがとうございます。アリサは幸せです。」
「大げさだなぁ、アリサだって俺に色々としてくれるじゃないか、同じだよ。」
「うふふっ、そうですね♪
ほら、冷めちゃいますよ、食べて下さい。」
俺達は帰ってきた喜びを祝ったのだった。
こんな良い嫁を裏切った罰だな。




