何でも屋
寒さに震えながら目が覚めた。
そうだった、馬小屋で寝たんだっけ、良く生きていたな。
「ロット、起きたか、行くぞ。」
相変わらず早いパピーである。
今回は木材を運んでいる訳ではないので、歩きである。
もちろん食べ歩きである。
「ここだ。」
到着した建物は割と大きな建物だった。
中に入ると、結構な人が居て、すごい熱気だった。
予想していたのとは違ったな、これではまるで冒険者ギルドじゃないか。
「すごい。」
「ほら、ロットこっちだ、早くしないと良い仕事が無くなる。」
「あ、うん。」
俺とパピーは仕事が張り出されている掲示板の方へ向かう。
張り出されている掲示板を確認すると、確かに土木作業が多く、金額も大鉄貨5枚だ。
でも、中には違った仕事、例えば書類の整理とかも有り、こっちは銅貨1枚と高額だ。
「父さん。」
「何だ?」
「こっちの仕事とかって受けられないの?」
「受けることは出来るが、難しいぞ?
仕事に失敗して無給になるならまだしも、下手すると罰金を取られる場合もあるぞ?」
ふむ、どんな内容かは良くわからないが、1日で2日分の給料になるのは美味しいな、ものは試して受けてみようかな。
「父さん、俺、この仕事やってみたいんだけど。」
「それか? まー失敗するのもいい経験か、なら受けてみたら良い。」
「うん、で、どうすればいいの?」
「依頼表を持って、窓口に行って手続きすれば良いぞ。」
「わかった。」
俺は依頼表を取り、窓口へ進む。
「次の方どうぞ~」
呼ばれたので受付嬢の前に立つ、あれ? この子は…
前に見かけたドングリの子だった。
ま、俺には関係ないか。
「これをお願いします。」
「はい、えっと、書類の整理ですか。
すいませんが、初めての方でしょうか?」
「はい。」
「初めてなら仕方が無いですが、この仕事は計算が出来る必要が有りますが、大丈夫でしょうか?」
「簡単なのでしたら問題無いと思いますが、問題有りますか?」
「ん~、私が言える話じゃないですね、わかりました手続きをします。
お名前を教えて下さい。」
「ロットです。」
「ロットさんですね、では、この地図の場所に行って下さい。
仕事が終了しましたら、依頼表にサインを貰い、こちらに提出して下さい。
依頼が成功したのであれば、依頼金をお支払いたします。」
「わかりました。」
「では、以上です。」
受付が済んだみたいなので、パピーの所に向かう。
「受付出来た。」
「そうか、俺はこの仕事を受けるから別行動だな、終わったら宿屋に戻るで良いな?」
「うん。」
「じゃあ、気を付けて行ってこい、頑張ってな。」
「父さんも、頑張ってね。」
俺はパピーと別れ、依頼の場所に向かうことにした。
ナ○リーさんでは有りませんでした(笑)




