花
私にとって花はこうでした。
いつもと同じ帰り道、視界ぼやけるこの夜道。意味もありげに語りだす。叱咤失言、言葉たち。
君も何かに負けたのか。うつむき伏せて何思う。そんな顔して変わるのか。ただ過ぎる時間に任せ諦めてそうして咲いて何を誇るか。
私はいつも見ているぞ。満面に咲く昨日の君を。満面に咲く明日の君を。寄せた期待に応えろよ。
その様を君の上から見ているぞ。
自分棚上げそう語る。花は答えぬ一言も。
いつかと同じ帰り道、気持ちぼやけぬこの夜道。言った言葉が返り来る。叱咤激励、言葉たち。
私は過去に打ち勝った。うつむき伏せる君こそが、明日華やげ変わるのだ。ただ任せ回りを囲む人たちに外から何を語ろうとする。
私はいつも見ているぞ。満面に笑むいつかの君を。満面に笑む明日の君を。寄せた期待に応えろよ。
その様を君の下から見ているぞ。
自分のようにそう語る。私答えぬ一語さえ。
いつになるのか帰り道、失意ぼやかしここに来て。いつかが来たぞ語りだす。疾走最中、言葉たち。声も絶え絶えしかして嬉々と。
私も過去に打ち勝った。うつむくものはもういない。二人は共に変わったさ。駄々っ子は自分の意志で動きだし創り出すのは彼らの未来。
二人が共に見つめてる。満面に咲く今日の君。満面に笑む今日の君。寄せた期待のその先は。
花と人互いに見合う真横から。
あなたのお陰そう語る。誰も答えぬ一様に。
何想う問うた答えた解り得ぬ。
言葉の面白いところはそれぞれ取り方が違うところだと思います。
私の心を覗いた方が同じ想いを共有するわけでなく、新たな考えが産み出される。
そんなところが面白い。
読了に感謝し後書きとします。
以上。