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「どうだ、見つかったか!?」
「こっちにも居なかったわ」
「くそっ、何処にも居ないのか……!?」
ニコラスとティアナはビルの中のテナントがある場所をすみからすみまで見回っていたが、それでもルイーゼの姿が見当たらなかった。
そもそも何故パーティ会場に居た筈の2人がこんな事をしているのかと言うと、ルイーゼの会社の同僚から「彼女がパーティーの途中でテナントを見て来ると言って抜け出したまま戻って来ないので、探して来てくれないか」と言う依頼を受けたからであった。
この4階から出なければ良いと言う約束をしているので、その言いつけ通りに4階部分を見ている筈だと検討をつけた2人だったが幾ら探し回ってもルイーゼの姿を何処の4階のテナントでも見つける事が出来なかった。
なので一旦ロビーに戻ったニコラスは爆弾の事はただのいたずらだったと報告したのだが、それとはまた別の用件でと言う事で警備員やスタッフ達にも協力して貰う形で、ニコラスが持っているスマートフォンに保存されているルイーゼの写真を参考にして手分けして探して貰う事になった。
だがそれでも結局ルイーゼを見つけ出す事は出来ず、どうしたものかと途方にくれている。
すると一緒に探してくれていたスタッフ達の中の1人が、彼女がトイレに入って行く姿を目撃したのを思い出したと言った。それを聞いたニコラスとティアナはすぐさま許可を取って女性用トイレに駆け込んだが、彼女の姿は何処にも無い。
「仕方無い、こうなったら防犯カメラの映像を調べてみよう」
と言う訳で、トイレには流石に設置されていないが防犯カメラはこのビルの到る所に取り付けられているので、そのトイレ周辺の防犯カメラの映像を中心にして映像を見せて貰う事に。
すると次の瞬間、とんでもない人物がカメラの前に姿を現した。
「あ、あれっ!? この人……!!」
「えっ?」
「この女よ! あのスナイパー!!」
「何っ!?」
監視カメラに映っていたのは、あの港で自分が襲いかかったスナイパーの女だと確信を持ってティアナが主張する。
しかし、そのスナイパーが押している大きなトランクが気になる。その後の映像を引き続き見ていたニコラスとティアナは、恐ろしい1つの予想を思い浮かべてしまうのであった。
「お、おいこれ……ルイーゼだ!!」
スナイパーがトランクを押したままトイレに入って行った20分位後に、ルイーゼが同じトイレに入って行くのがしっかりと監視カメラの映像に収められていた。
だがその後に出て来たのはあのトランクを押していたスナイパーの女だけで、幾ら待ってもルイーゼがトイレから出て来る事は無かった。
「…………ねぇ、もしかして…………」
「どうやら同じ事を考えているみたいだな。あの大きさのトランクだったら何とか人間がギリギリ入れそうな大きさだ」
しかも別の監視カメラには、スナイパーがトランクを買う姿も捉えられていた。
「すぐにこの女の行方を追うぞ!!」
「ええ!!」
しかし、その必要は無かったらしい。
ニコラスとティアナが1階のロビーで聞き込みをしてからマスタングのパトカーに向かうと、そのマスタングのワイパーに1枚のメモが挟み込まれていた。
『刑事さんへ。お前の大事な恋人は頂いた。返して欲しかったらあのSDカードを持ってこのメモに書かれている場所まで来い。ただし、お前とフランスの女刑事の2人だけでだ。それ以外の仲間を連れて来たら速攻で大事な恋人を殺す。俺達は本気だ。タイムリミットは夕方4時。1分でも遅れた場合でも女は殺す』
そのメモを見たニコラスはすぐにそのメモの場所まで向かおうとするが、ティアナがそんなニコラスに質問を投げかける。
「どうするの? まさかこのまま行くつもり?」
「どうするもこうするも無い。その場所とやらにこれから乗り込んでやる。それしか無いだろう?」
「……そうしましょう。でも、ただ乗り込むのは危険だわ」
「だったら何か作戦を立てた方が良いな」
「その方が賢明ね」
なので道中で作戦を練りながら、2人はそのメモの場所へと向かうのであった。




