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「そうか、なら次の質問……と言うかこれがラスト2か。まずは何故あの港の時、君は俺達の事を助ける気になったんだ?」

「それは……単純に言えば、私が追いかけているあの組織に殺される人間をもう見たく無かったからね」

「もう、って、まさか……」

 一気にテンションの下がる取調室だったが、そのニコラスの言葉尻に続く様にティアナが口を開く。

「……分かった、これ以上はぐらかしてもしょうが無いから全部話してしまった方がお互いの為にも良さそうね」


 そしてここから、ティアナの重い過去が語られる事になった。

「私はあの組織の人間に、仲の良かった親友を殺されたの。もう6年前になるかな。あの組織はヨーロッパではフランスだけじゃ無くてドイツにイギリス、スペインにイタリア、それからデンマークとかスコットランドとかのヨーロッパ全域で犯罪を繰り返して来た大規模な犯罪集団なのよ。こっちのアメリカに進出して来たのはつい1ヶ月位前だって聞いているからまだまだ知名度は低い筈。でも、ヨーロッパではそれ程までに広く、そして21世紀に変わった辺りの30年位昔から活動していたの。で、フランスでも勿論軽犯罪から重犯罪までありとあらゆる暴虐を尽くして来たわ。その時に親友が巻き込まれたのよ」


 そこで一旦目を伏せたティアナは1度深呼吸をして更に続ける。

「だから、私はその親友の敵を取る為にこうして警察官になったの。その組織を壊滅させる為にね。でもまさかヨーロッパを離れてこうしてアメリカで活動しているなんてね……驚いたわ。だけど私はそんな事で諦めたりしたく無かった。こうしてここまではるばるフランスからアメリカまで来たんだから、このチャンスを絶対に逃す訳には行かないわ。そうでなければ警察に入った意味も、親友の敵を取るって誓った事も全てが無意味になってしまうもの」

 クールに見えるが、内面にはどうやら熱い物を彼女は秘めているらしい。

「成る程な、そう言う事情であれば俺も1度犯人を逃がしてしまっているから全面的に協力しよう」

「いや……それだったら私が協力する方ね。ここでは貴方達の管轄だから」


 そう言う流れでこの2人の協力体制が決まった訳だが、質問はまだ残っている。

「でもまだ質問は残っているぞ。それでは次だ」

「えっ? もうこれで全部話したと思うけど」

「いや、俺の頭の中でまだ聞きたい事が3つ出来た。と言う訳でまずその1つ目だが……俺から逃げている時に、君は屋上からあれだけの距離を大ジャンプして逃げおおせただろう」

「ああ、あの時の事ね」

 ニコラスがホテルまでティアナを追いかけ、そこでティアナを追いかける事になったあの時。本来は外に出るのであれば何が何でも下へ逃げる筈の所を、ティアナは階段を使って屋上へと逃げて行った。


 そしてその後にどうしたのかと言えば、ニコラスが見ている前でティアナは名だたる有名なアクションスター達もびっくりのスーパージャンプを見せて、ホテルの屋上から隣のビルの屋上へと着地。

 自分よりも体重が軽いからあれだけのジャンプが出来たのかとニコラスは思ったのだが、それだけではあのジャンプの飛距離は出ないとその後に思い直していた。だとすればあの身軽な動きは一体何だったのだろうか?

「勿論刑事として体術や護身術、逮捕術等のカリキュラムも警察学校で受けて来ているだろうし、やはり刑事と言う職業は体力勝負の比率が大きい職業だからそれなりに鍛えてはいるんだろう? だが、あれだけのジャンプを見せられるのは余程強靭な足のバネが無いと無理な筈だ。君は何か器械体操とかそう言ったスポーツの経験があるんじゃ無いのか? 俺が見る限り、躊躇無しに飛んだ感じだったから場慣れしている様にも見えたしな」

 そのニコラスの予想に対して返って来たティアナの回答はこんな物だった。

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