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 そうして仲が進展して来て早3年になるのだが、そろそろお互い身を固めないとまずい。

 そんなこんなで先月、ようやく婚約の約束を2人は取り付ける事に成功した。そして年度が変わったら結婚すると言う約束をしている。

(この事件が解決したら、俺は結婚するのか……)

 独身のまま30代に突入してしまった時はこの先自分の未来はどうなる事かと思っていたのだが、これで一安心だとニコラスは胸を撫で下ろす。その為にもまずは、何としてでも今は自分の担当するこの事件を解決しなければ正式に結婚も出来ない。


 そんな思いもあって、翌日目を覚まして出勤したニコラスだったのだが……。

「武器取り引き?」

 また厄介な出来事が増えたか……とニコラスは溜め息を再び吐く。

 だが意外とそうでも無かったらしい。何故ならその武器取り引きの情報は、あの逮捕した銀行強盗グループから聞き出した情報だからであった。すでに情報の裏付けも取れており、もう取り引きを阻止する為のチームが編成されているのでそこにニコラスも入って貰う事になったのだと言う。

 この武器取り引きを見事中止する事が出来たら、今回の逃げ去った人物達の背後関係も掴めるかも知れない。

 心の中でそう信じたニコラスは、是非ともチームに入れて欲しいと願い出る。


 取り引きは2日後の夜に、港湾区域のコンテナ倉庫で行われる予定だと言う。だったらそこに向かい、取り引きを始めた所で現行犯逮捕をする算段で作戦が組まれて行った。

(これで事件が全て解決すると良いのだがな)

 いや、してくれなければ困る。だって自分はこの事件を解決しない限り婚約に漕ぎ着ける事が出来ないのだから。だからこそ、事件解決に向けて今度のミッションは絶対に失敗が出来ない。

 強くそう意気込んだニコラスは何とチームリーダーに抜擢され、他のチームメンバー達と共に2日後の夜に港湾区域へと向かった。


 だが、その港湾区域の近くまで来た時に想定外の出来事が起こった。

「……誰か居るぞ」

 港湾区域の出入り口付近に、まるでチームメンバー達を待ち構えるかの様に佇む人影が1つ。もしかしたら待ち伏せかもしれない。しかし、今の時間帯は夜である上にまだ入り口まで若干距離があるここからではシルエットが僅かに見えるのみで性別すら判別出来ない。

「ここで待ってろ、俺が様子を見て来る」

 部下達に待機を命じ、ニコラスは警戒心をマックスにしながら人影へと近付いて行く。そしてその人影の正体が分かった瞬間、ニコラスの目が極限まで見開かれる事になった。


「……な、んで」

「駄目、これは罠よ。今すぐ引き返さないと貴方達全員皆殺しだわ」

 何とシルエットの正体は、あの時ホテルの屋上から大ジャンプをかましてニコラスから上手く逃げおおせたあの金髪で黒いコートを着込んだ女だったのだ。

 そしてその女はニコラスに信じられないそのセリフを口に出した。

「罠だと? どう言う事だ?」

「……とにかく、ここはまずいわ。こっちに来て」

 目が本気なので嘘をついているとは思えないその表情に、ニコラスを始めとしたチームメンバー達は女の後について行く事になった。


 そしてその女に連れられて空き倉庫に集合したチームメンバー達は、彼女が持って来たノートパソコンの

 画面で信じられない物を見せられる。

「何て……事だ……」

 そのパソコンのディスプレイに映し出されていた物は、これからのヴェハールシティの行く末を左右しかねない重大な情報であった。

「これはまさか……あの銀行強盗団が捕まるって予測した上での俺達警察への挑戦状って事になるのか!?」

 ニコラスが驚くその内容は、とある組織のこれからの犯罪計画がぎっしり詰まっているデータが記録されたファイルがディスプレイに映し出されていた物だったからであった。

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