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 出動任務を片付けて第5分署へと戻ったマドックと、休暇だったのにこうして休日も職場へとやって来てしまったニコラスは、そこでやっとルイーゼと再会した。

 しかし再会を喜ぶのも束の間。

 まずは何故保護したと言う連絡をくれなかったのか、ルイーゼを迎えに行ったパトカーの警官2人に話を聞きに行かなければならない。

 ルイーゼが保護されていないのかとニコラスは心配になってしまったし、連絡も無かったと言うのは職務怠慢の一種だからである。

 なのでその警官達に苦言を呈するべくニコラスはマドックと共にその警官達の元へと向かったのだが、警官達からの反応はニコラスの予想外のものであった。


「え? 連絡した……?」

 警官達に事情を聞いてみた所、何とその警官達はマドックの端末に「保護したので第5分署まで送って行きます」とのメッセージをきちんと送信したと証言したのだ。

 その証拠として、警官達が使っている端末のメッセージの送受信情報を見せて貰った所、確かにマドックの端末に対してそのメッセージの送信履歴が残っていた。

「時間的にも、俺が指示を出した時からさほど離れていないし辻褄は合う……か」

 もしかしたら送信先を間違えたのかも知れないとマドックは一瞬思うものの、履歴と送信先IDをもう1度確かめさせて貰っても同じだった。

 ならば、とその警官達の所有端末からマドックのボディアーマーの端末にテストメッセージを送ってみて貰うと……。

「……あれ、今度はしっかり受信したぞ?」

「だとしたらこっちのボディアーマーの不具合か?」

「そうかも知れん。疑って悪かったな」


 謝罪するのは自分達の方だと思い、マドックとニコラスは警官達に謝罪してその足でボディアーマーの開発部署へと向かった。

 送信されて来たメッセージはさっきのテストメッセージ、それから送り切れていなかった「保護完了」のメッセージである。

「今更送られても遅いんだがな」

 若干イライラした口調でマドックは呟きつつ、もしこの先もこんな事がある様ならば確実に仕事に支障が出てしまうのは容易にイメージ出来るので、直すべき所があるのならさっさと直して貰わなければならない。

 傷は浅い内に直してしまうのが良いのだが、その開発部に持って行った時にもニコラスとマドックは首を傾げる事になってしまう。


「トラブルは起きていない?」

 開発部の人間が言うには、マドックの着用していたボディアーマーには何も異常は見られなかったとの検査結果が出た。

 メッセージの送受信は元より、ボディアーマーのありとあらゆるシステムを調べて貰ったのだが、全てのシステムが正常に動いているとの開発部によるエラー診断の結果が出て来ただけだった。

 だったらこの際なのでとばかりに、ニコラスも自分のボディアーマーを持って来てエラーのチェックをして貰ったのだが、結果はマドックのボディアーマーと全く同じくエラーはゼロだった。

 だとしたらあの送受信エラーは一体何だったのだろうと思わざるを得ないのだが、最終的に「一時的なトラブルだった」と言う事で話が終わった。

 ただしその一時的なトラブルが今回ミッションの中で出てしまったので、そんな簡単な話では済まされないのもまた事実なのだが。


 ニコラスとマドックからしてみればもっと調べて欲しいと言うのが本音なのだが、ボディアーマーはギルドの正式装備なので何時また出動要請があるか分からない以上、装備のチェックで預けっ放しと言う訳にもいかない。

 せめてもの策としては、開発部が上の人間と相談して予備のアーマーを作る許可を貰える様に掛け合ってくれるとの話だったのだが、予算もなかなか馬鹿にならないしチェック結果でエラーが出なかった以上は実現の可能性は低いだろうと言う話も先にされたニコラスとマドック。

「機械にトラブルは付き物って言うけど、このまま不安抱えて捜査するのは躊躇うぜ」

「そうだな。特に俺の方は1度エラーが起こっている訳だし……」


 ハイテク過ぎる事、それからまだまだ新しい装備である事がその装備としての不安なポイントになっている。

 新しい装備にはこう言う不安が何時の時代も常に付き纏う。

 まだまだ未知数のテクノロジーの為、開発者でさえも予期せないトラブルがあるのだ。

 だから何時かはそのバグの究明もされる……と思っているのだが、ニコラスとマドックが話を聞いてみると、このボディアーマーを開発した大元のエンジニア達は警察内部の人間では無いと言う話だった。

「このボディアーマーは、2030年現在のアメリカ軍でも採用されているアーマーの改良型と言う話だ」

「……って事は、これを開発したのはアメリカ軍の人間って話になる訳だよな?」

 だったらアメリカ軍に問い合わせてみて、ボディアーマーに関してのバグ等のデータがあればそれを参考にする事が出来る。

 その方が予備のアーマーを作るよりは遥かに手間も金も時間も掛からない筈だ。

 だからそうして貰おうと開発部に頼むニコラスとマドックだったが、これを切っ掛けにして2人はとんでもない事件を担当する事になる!

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