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そのはちじゅういちです。

「さ、入って入って」


 青海君に促されるままに、一番ドアに近い私が必然的にドアを開ける事になりました。

 やや緊張しながらも、私はドアノブをゆっくりと捻りました。

「お、お邪魔します……って、へ?」


「……ん?」


 ドアを開けた先、そこで私が見たものはイスに腰をかけながら、テーブルでポテチを頬張る小さな女の子の姿でした。


「……」

「……」


 思わずその女の子と目が合ってしまい、しばらく見つめ合っていた私は、

「……お、お邪魔しました」

 静かにドアを閉め、そのまま部室からスムーズに退出しました。

 私は慌てて青海君の方を振り返りました。

「あの、青海君っ。今、部室に明らかに部外者だと思われる、小さい女の子がいましたよっ?」

「き、気のせいじゃないかな? ここは高校の敷地内だよ? 部外者がいるなんておかしいじゃないか」

「そ、そうですよね。……じゃあ、もう一度開けてみようと思います」

 リトライ。私はもう一度、部室のドアを開きました。


「さぁ、見なさい! 自分の最終形態もっこりを! そして崇めるのです! 変態という存ざ──」


 私は速やかにドアを閉めました。

 そして、さっきのように青海君の方を見ました。

「……青海君。今度は褌一丁の変態部外者が部室にいたような気がしたんですが、どうなんでしょう?」

「あ、安心してよ。あれは部外者じゃなくて歴とした化学部の部員だから」

「それはそれで全く安心出来ないですよっ!?」

 あんな変態さんが部員なんて、化学部はそこまでしないと部員が足りない危機的状況にあるんでしょうか?

 いや、それよりも……。

「あの……あの変態さんは一体、何をしてるんですか? まさか、あれが部活動なんて言いませんよね?」

「あれは棡原ゆずりはらのただの変態行為だよ。実は現れるなり、いつもあんな事しているから僕も困ってるんだよね……」

「は、はぁ……」

 あの変態さんは棡原さんというんですか……。

 何と言うか……色々と凄い人ですね。

「……まさかとは思うけど、化学部の部員って皆あんなのじゃないわよね?」

 言うなり、蓮さんは思い切り嫌そうな顔を青海君に向けました。

「だ、大丈夫! 他はマトモな人達だから! ……比較的」

 ……今、何かボソッと聞こえたんですが。



 出だしからこれでは、何やら不安になってきましたよ?

 化学部の見学……どうやら一筋縄ではいかないようです。

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