そのろくじゅうごです。
復活!
瞼を開くと、白い天井が目に映りました。
体中が痛い……。
そこで私はようやく自分が事故で怪我を負った事を思い出しました。
やけに重い身体をゆっくりと起こすと、目の前にいたお兄ちゃんとばっちりと視線が合いました。
「……」
「……」
先に動いたのはお兄ちゃんの方でした。
私の方に向かって来るなり、飛び込むように抱きついてきました。
「よかった……! 本当によかった……!」
「ちょ、ちょっと、お兄ちゃん……! 痛いですよっ」
お兄ちゃんは感極まっているようで、涙を流したまま、私から離れてくれませんでした。
しょうがないですね……。
私は諦めると、両腕をお兄ちゃんの背中の回してやりました。
「事故現場でふわが血だらけでいるところを見て、足下が崩れていくような感覚がしたんだ……このままふわが死んでしまったらどうしようって、医者に問題ないって言われてからもそればかり考えてた……!」
「……でも、私はこうして生きてます」
「うん……! 生きてた……!」
「迷惑かけてごめんなさい、お兄ちゃん」
「本当だよ……! 心配したんだからね……!」
「本当に……ごめんなさい」
嗚咽を漏らすお兄ちゃんに何故だか私まで涙を流しました。
多分、きっとこれは……私が生きてる証拠なんでしょうね。




