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番外編そのさん。

 朝、アタシ・・・が学校に向かうと、廊下に中間テストの順位が貼り出されていた。

 テストに向けて、大して勉強をしてなかったアタシは期待や不安なんてものはなかったけど、一応確認だけはしておきたい。

 そうして人が群がる場所に近づいたはいいけれど、人が多過ぎて順位がまるで見えない。

「くっ……ちょっと、邪魔……ああ、もう!」

 見えるのは前の奴の背中だけで、その場で飛んでみたりしたけれど、やっぱり見えない。

 もうちょっと、順位を高く貼り出しなさいよ!

 だんだんイライラして、遂にアタシは人ごみの中に自分の体を突っ込ませた。

 こういう時に体がちっちゃいと便利……いやいや、そんな事はなかったわね。アタシ、ちっちゃくないもの。

 わずかな時間で人ごみを通り抜けていくと、アタシはようやく順位を目に通す事が出来た。えーと……?


 八位 夜切 夕 952点


 真っ先に飛び込んできたのは、少し前にアタシの尻と胸を揉んできた奴の名前だった。

 どうしてあんな変態がベスト10に名を連ねているのよ……?

 何かの間違いだろう、とアタシはそう思う事にした。

 続いて目に入ったのも知り合いの名前だった。


 二十四位 綿々 ふわ 881点


 最近よく話すようになってきた転校生のクラスメート。

 真面目な奴だとは思っていたけど……ここまでとはね。

 容姿端麗、成績優秀。

 絵に書いたような優等生よね、ふわって。


『そんな……こんなのって……! な、ナース服なんて嫌です……!』


 ……あれ? 何か、後ろの方でふわの悲壮に満ちあふれた声が聞こえたような?

 きっと、気のせいよね。

 こんなにいい順位なんだから、嘆く必要なんてあるわけないし。

 そこからしばらくして、真ん中辺りにアタシの名前を見つける事が出来た。


 八十二位 津出川 連 571点


 ……普通ね。

 まぁ、勉強してなかったからこうなるのは目に見えてたんだけど。

 百六十四番中八十二番。

 ここまで捻りがない順位だと逆に面白い気がするわよね。

「……って、順位に何かを求める事が間違ってるわよね。さて、そろそろ教室に……ん?」

 それに気がついたアタシは、振り返った体を元に戻した。

 順位の最後に載せられた名前。

 それがどうしても知り合いの名前にしか思えなかった。

 ……というか絶対そうよね、あれ。


 百六十二位 古海 夏美 112点


 百六十一位とは四十点差をつけてのぶっちぎりのビリだった。

 しかも、ご丁寧に何故か名前が赤で書かれていた。

 一位にもないVIP待遇だった。



「……見なかった事にしましょ」

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