そのよんじゅうにです。
〜古海 夏実の場合〜
「zzz……はっ、寝ちゃってたー!」
わたしは教科書と口元に付いた涎を拭い、首を振って意識を取り戻す。
明日から中間テストだっていうのに、こんなんじゃ全教科赤点間違いなしだよー。
赤点になったら、補習と追試で部活に出れないのは勿論、追加でふわちゃんの説教が……。
「……そんな事にならないように勉強しなきゃ駄目だよねー。うん、頑張ろー」
そうだよ。
わたしだって頑張れば出来る子なんだー。
よし、と気を引き締め、シャーペンを手を持つと、目の前の文字の羅列に立ち向かった。
こんな問題、いつもの部活動の練習に比べたらどうって事……。
「…………!」
五分経過。
「……………………」
十五分経過。
「…………………………………………………………………………………………」
三十分経過。
「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………zzz」
一時間経過。
「……もう食べられないよー、そんなに。えへへーっ」
二時間経過。
「……ああっ、ふわちゃんー。説教は、説教は止めてー」
四時間経過。
「zzz…………はっ!? また寝ちゃったー!? って、アレ?」
カーテンの隙間から光が漏れ出してる。わたしはカーテンを恐る恐る横に引いた。
窓から朝日が注ぐ。
雀がチュンチュンと鳴く声が聞こえる。
日の出はとっくに出ているみたいだった。
「や、やっちゃったー……?」
八時間経過。
時計の短い針は7時を指していた。




