そのさんじゅうごです。
夏実さんが赤点の危機に晒されています。
「そういえば、前に英語の小テストがありましたよね。夏実さんはそのテストの点数はどのくらいでしたか?」
「5点ー……」
「……あの、小テストは10点満点ではなく100満点のものだったと思うんですが」
それにあの英語の小テストは英単語の書き取りで、それほど難しくはないものだったと記憶しています。
「だってソフトで忙しくて勉強をやる暇がなかったんだもんーっ!」
「それはそうかもしれませんが、それでこの点数は……調子でも悪かったんですか?」
「正真正銘、わたしの全力だよーっ!」
遂にわんわんと泣き出してしまう夏実さん。
泣いてもどうにもならないというのに、仕方のない人ですね……。
溜息をつきつつも、せめて夏実さんが赤点だけは取らないようにさせようと聞いてみました。
「実際の所、赤点になりそうな教科はどのくらいあるんですか? 数学以外だったら私、教えられると思いますが……」
数学は私も苦手ですので。後できちんと先生に聞かないといけませんね……。
「……」
「……夏実さん?」
「え、えっとね、人には得意不得意があってね、わたしは運動が得意だけど、苦手な分野もあって、それが勉強でね……」
「何教科あるんです?」
「ど、努力に努力を重ねた結果、全教科──」
「今日から放課後、教室に残って勉強しましょう。勿論、その間のソフトの自主練も禁止にします」
「そんなーっ!?」
思った以上に夏実さんの学力は危機的状況にある事が分かりました。




