そのさんです。
HRが終わり、予想通りと言うべきでしょうか、クラスメートの皆さんに私は質問責めを喰らってました。
『どこから来たの?』『入部したい部活とかってある?』『好きな食べ物は?』『趣味は?』
「えっと……」
気にかけてくれるのは嬉しいのですが、こんなにも大勢で詰め寄られるとどの質問に答えればいいのか困ってしまいます。
私は苦笑を浮かべつつも、一つずつ答える事にします。
「東京からです。部活は一度、見学してから決めようと思います。好きな食べ物はわたあめで、趣味は裁縫です」
質問に全て答え終えると、まさかの第二波が来ました。
『勉強って出来る方?』『前の学校ってどこ?』『スポーツとかってやってた?』
「わ、わわっ」
思わぬ追撃に私は後ずさりしてしまいました。
落ち着いて下さい私っ。まだ処理は間に合います。慌てず、ゆっくりと質問に答えられれば……。
『今はどこに住んでるの?』『兄弟とかっている?』『髪が白色だけどこれって地毛?』
第三波。
もう駄目です。流石にこれだけの質問を処理出来る程、私に力はありません。
ど、どうしましょう……?
『親の仕事の都合って?』『彼氏とかっている?』『今履いてるパンツの色は?』
そうしてる間にも質問の波は続きます。
どれから答えればいいんでしょうか……ん? パンツ?
私を囲む集団の一人、目の前で彼が真摯な表情で私を睨みつけてました。
「あの……?」
あまりの事にただ困惑するだけの私に彼は、
「どうして答えてくれないんだッ!?」
何故かガチギレしました。